BlackBerryの開発元として知られるカナダのResearch In Motion(RIM)は6月25日(現地時間)、同社会計年度で2009年第1四半期(3-5月期)決算を発表した。売上は22億4000万ドル(USD)で、前年同期比107%アップと倍増以上の躍進。売上の約8割がBlackBerryなどの端末販売から来るもので、同四半期だけで540万台の端末を出荷したという。BlackBerryサービスの新規加入は230万契約。これまでの累計が世界中で1600万契約を突破した。純利益は4億8520万ドルで、前年同期比で17%増だった。だがこうした好調な業績にもかかわらず、同社の25日の株価(NASDAQ)は時間外取引で7.84%下落の131.19ドルとなっている。ライバル製品のApple iPhone 3G登場による競争激化、今後加入者増加率が鈍化する予測が売り材料となった形だ。
ここ数年、BlackBerryのヒットが追い風となってRIMは好業績が続いており、特に累計で1000万契約を達成してからは毎四半期ごとに100万件ペースで加入者を増やし続けてきた。第2四半期も同様に、RIMでは260万件増を見込んでいる。だが米国を中心にした世界不況で急激な加入者増にブレーキがかかる可能性があり、加えて市場自体の飽和も懸念される。7月中旬には世界同時にiPhone 3Gが市場投入される予定で、これがBlackBerryの伸びを足踏みさせる可能性がある。ただし追われる側のRIMも2009年以降の成長堅持に向けた施策を講じており、タッチスクリーン対応のBlackBerryを年内に市場投入する計画を立てている。