Booksベストセラー週間総合ランキング6月13日~6月19日では、『AB型自分の説明書』(Jamais Jamais)、『「朱蒙」公式ガイドブック(3)』、『察知力』(中村俊輔)の3タイトルが新登場でトップテン入りした。

6月13日~6月19日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 AB型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
2位 B型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
3位 A型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
4位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
5位 おつまみ横丁(池田書店) 瀬尾幸子/編集工房桃庵
6位 「朱蒙」公式ガイドブック(3)(TOKIMEKIパブリッシング発行/角川グループパブリッシング発売)
7位 朝バナナダイエット(ぶんか社) はまち。
8位 察知力(幻冬社) 中村俊輔
9位 脳を活かす勉強法(PHP研究所) 茂木健一郎
10位 情報は1冊のノートにまとめなさい(ナナ・コーポレート・コミュニケーション) 奥野宣之

新登場1位の『AB型自分の説明書』(Jamais Jamais)は、100万部を突破した大ベストセラーの『B型』と続編の『A型』に続く血液型シリーズ第3弾。つかみどころがなく合理的などと思われているAB型の特徴を、著者おなじみのユニークなスタイルで描いていく。性格判断のような決め付けをしていないため、思い当たる点でニヤニヤするといったような気軽な読み物として多くの人に受け入れられているようだ。

9位に入った『「朱蒙」公式ガイドブック(3)』は、BSフジで放送中の韓流歴史ドラマの解説本。初代高句麗王とされる朱蒙を主人公としたドラマは現在終盤に差し掛かっている。

10位の『察知力』(中村俊輔)は、現役プロサッカー選手による著作。彼はサッカーを通して、自分より身体能力において勝る選手に立ち向かう時には瞬時に状況を正しく判断する力「察知力」が必要であることを学んできたという。この能力がサッカーのみならず社会生活全般においてどのように必要とされるかが平易な言葉で書かれており、「人柄が伝わってくる」と好評だ。

今週の注目

『ぼくが最後のクレーマー』(中央公論新社/関根眞一/税別720円)

「ここの店員が彼と付き合っているみたいです。彼を返してください」。これは、ある百貨店のお客様相談室に実際に持ち込まれた苦情。もちろん、お客様相談室は自由恋愛に口をはさむべき立場ではない。このような一見不条理に思えたり、無理難題のように感じられるクレームが年々増加していることを受けて書かれたのが本著。25万部を売り上げ、テレビ化もされた『となりのクレーマー』の著者によるクレーム本第2弾だ。

百貨店の苦情処理係を長年務めてきた著者は、ありとあらゆるタイプの人の様々な苦情・クレームに遭遇してきたという。この本ではそれらの実例を取り上げ、どのように解決したかを描く。対処法だけでなくなぜそうするのかが解説されており、応用しやすいように配慮されている。

著者は、現代のイライラ社会がクレーマーの増加を促していると分析する。クレーマーは特別な人ではなく、今や誰もがなりえるというのが著者の考えだ。そのため、厄介な人として排除せずにまずは相手の気持ちを理解することが大切だと説く。近年問題になっている「モンスター・ペアレント」についても対処すべきポイントを説明しているなど実用度満点。個人間の人間関係を円滑にする上でも役立ちそうな一冊だ。