ソニーは19日、ハンディカムの新モデル「HDR-CX12」を発表した。発売は7月20日で、価格はオープン。市場価格は13万円前後と予想される。

スマイルシャッターを搭載したフルHDハンディカム「HDR-CX12」。多機能だが、幅69×高さ67×奥行129mmという手のひらサイズを実現している

同製品は、世界で初めて「スマイルシャッター」機能を搭載したムービーカメラ。スマイルシャッター機能は、同社のデジタルカメラ「サイバーショットシリーズ」にも採用される機能で、顔検出機能をさらに進化させ、被写体が、笑顔になるのにあわせてシャッターが下りるというもの。

ハンディカムはムービーだが、笑顔の時だけ動画が撮れるというわけではない。動画の撮影中に、笑顔になった瞬間、静止画も同時撮影するという機能だ。撮影される範囲に複数の人が存在する場合は、いくつかの条件によって、撮影が行われる。まずは、子供を優先するか大人を優先するか、これは、メニューで選択可能だ。例えば、大人と子供2人が撮影範囲にいた場合、優先にしたほうが笑った瞬間にシャッターが切られる。同じ優先順位の被写体が撮影対象に複数いる場合には、一番最初に笑った人、手前にいる人、笑い度が高い人が優先されるとのことだ。

静止画は、ムービーの撮影を止めることなく撮影される。その際のピクセル数は、最大760万画素(16:9)。同製品には、約1020万画素のクリアビットCMOSセンサーが搭載されている。このうち、フルハイビジョンのムービーを撮影するのに使用されるのが、300万画素弱。その残りの画素が静止画撮影用に割り当てられるというわけだ。ムービーの撮影中ではなく、静止画モードで撮影を行った場合には、最大1020万画素(4:3)での撮影が可能だ。

従来機種であるHDR-CX9では、動画撮影中の静止画撮影は、1カットにつき3枚までという制限があった。しかし、HDR-CX12では、最新の映像エンジンの搭載により、この制限は撤廃。1カット中に何枚でも静止画を撮影することが可能となっている。記録方式はAVCHD。1920×1080iのハイビジョン映像を付属のメモリースティック(8GB)に最長約3時間(AVCHD LPモード)の長時間撮影が可能。レンズは、カールツァイス「バリオ・ゾナーT*」(F=1.8~3.1)が採用される。ズームは光学12倍(35mm換算40mm~480mm)。動画撮影の場合には150倍のデジタルズームも使用可能だ。手ブレ補正は光学式。