松下電器産業は18日、デジタルハイビジョンムービー「HDC-SD100」「HDC-HS100」を発表した。発売は7月12日を予定しており、価格はオープン。市場価格は、HDC-SD100が13万円前後。HDC-HS100が15万円前後と予想される。

3MOSとおまかせiAの採用で、鮮明なフルハイビジョンムービーを失敗なく撮れる「HDC-SD100」。サイズは65(W)×72(H)×138(D)mm

SDと内蔵HDDの両方を使用可能な「HDC-HS100」。サイズは74(W)×76(H)×138(D)mmと、HDC-SD100に比べると、いくぶん幅が広い

HDC-SD100は、メディアにSDメモリーカード/SDHCカードを利用するモデルで、HDC-HS100は、内蔵されている60GBのHDDとSDメモリーカード/SDHCカードを利用するモデル。両機種ともAVCHD規格に準拠しており、フルハイビジョンでの撮影が可能。それぞれ、「HDC-SD9」「HDC-HS9」の上のグレードのモデルということになる。なお、HDC-SD100には8GBの、HDC-HS100には4GBのSDHCカードが付属する。

同社としては、SD+HDDという組み合わせはあくまでも過渡的なもので、将来的には、SDのみという方向を考えているとのことだ。実際、現在市販されているSDHCカードの最大容量は32GB。内蔵されているHDDとの容量差は、2倍以下にまで縮まってきている。もちろん、32GBのSDHCはまだまだ高価だが(5万円前後)、16GBのSDHCカードならば、6,000円程度で購入できるものも存在する。

新モデルの特徴となっているのが、ます、受光素子の刷新。従来のSD9/HS9では、1/6型のCCD(ムービー撮影時有効画素数52万画素)が採用されていた。それに対して、新モデルでは、サイズは同じ1/6型だが、3CMOS方式に変更されている。R/G/Bそれぞれに、ムービー撮影時の有効画素数52万画素のCMOSセンサーを使用することで、従来よりも、被写体の色を忠実に捉えることが可能となっている。また、受光面積のアップにより、感度も上昇、従来は最低照度5ルクスだったが、新モデルでは、2ルクスでの撮影が可能となっている。

また「おまかせiA」機能の搭載も大きなポイント。デジタルカメラのLumixシリーズでも採用されている機能だが、「顔認識」「風景認識」「スポットライト認識」「ローライト認識」「iAノーマル」の5モードを、撮影するシーンによって、カメラが自動的に認識して使い分けるというものだ。同社によると、ムービーカメラのユーザーは、デジタルカメラユーザーと比べて、シーン機能を全く使わないという人が多く、オートで撮影して、被写体の顔が暗くなってしまうというケースも少なくないとのことだ。そこで、そういったトラブルをなるべく少なくしようと、おまかせiAが搭載された。

強化されたのはオートでの撮影だけでなく、マニュアル撮影時にズーム、フォーカス、アイリス、シャッタースピード、ホワイトバランスをスピーディに調整可能な「マルチマニュアルリング」や、従来は搭載されていなかった、ビューファインダー(約18.3万画素EVF)の採用など、マニュアル撮影時の使い勝手もアップしている。

搭載されているレンズは、9群12枚のライカディコマーズレンズ(F1.8~2.8)。光学ズームは12倍(35mm換算で42.1mm~505mm)。