DFIのブースではちょっと変わったマザーボードを紹介したい。マイクロATXサイズに2本のPCI Express x16スロットを搭載したマザーボードが3製品展示されていた。ひとつはIntel P45 Expressを採用した「P45-T2RS」、そしてAMD 790GX(RS780D)チップセットを搭載した「790GX-M2RS」、そしてAMD 780Gチップセットを搭載した「780G-M2R」だ。
P45-T2RSは、拡張スロットレイアウトが、上からPCI-E x16、PCI-E x1、PCI-E x16、PCIとなり、ほか、DDR2メモリスロット×4本(DDR2-1066までサポート)、SATA×6ポート、PATAも1系統備える。電源回路は4フェーズと比較的少なめだがDigital PWMタイプで、CPUへの12Vは8ピンタイプ、チップセットヒートシンクもヒートパイプを組み合わせた一般的なマイクロATXと比較して大きめなもの、コンデンサも固体タイプを採用しているなど、高性能CPUの搭載を考慮した設計だ。スタッフによれば2本のPCI-E x16スロットはx8+x8レーンでのCrossFireXをサポートするとのこと。
790GX-M2RSは、P45-T2RSのAMD CPU対応版といった製品。詳細は不明だが、Phenom FXシリーズに対応とある。チップセットは未発表のAMD RS780D+SB750とのこと。スロットレイアウトもP45-T2RSと同様で、CrossFireXをサポートする点も同様。CPU電源回路はDigital PWM採用の4フェーズ、DDR2メモリスロット×4本(DDR2-1066までサポート)、ヒートパイプ式クーラー、6ポートのSATAといった仕様のほか、オンボードスイッチなども備える。
最後の780G-M2Rは、唯一CrossFireをサポートしないという製品。2本のPCI-E x16スロットは、1本目がx16レーン、2本目がx4レーンとのことだった。サウスブリッジはSB700であり、この点も790GX-M2RSと異なる。スタッフによれば、基板自体は790GX-M2RSと共通とのこと。
これら製品は、グラフィックスカードを挿せばもちろん小型で強力なグラフィック性能を持つようなLANパーティ向けPCとなる。そのほかにも、マルチディスプレイ向けPCやサーバ向け拡張カードを利用するようなストレージPCなど、これまでマイクロATXではあきらめていた活用法が可能となるだろう。