フォルクスワーゲンは、ゴルフの従来のエントリーグレード「ゴルフ E」に代えて、低燃費と走りの楽しさを両立した「ゴルフ TSI トレンドライン」を設定し、6月17日より発売する。価格は、「ゴルフ E」に比べ3万円高の248万円。今回の変更によりゴルフのラインナップは、「TSI トレンドライン」「TSI コンフォートライン」「GT TSI」「GTI」「R32」となった。
ゴルフ TSI トレンドラインは、2004年6月の発売以来、ゴルフのエントリーモデルとして好評を得ていた1.6L(リッター)の「ゴルフ E」の後継モデル。1.4Lターボチャージャー付きエンジン(TSI)を採用し、世界初の横置きエンジン用7速DSG(ダブルクラッチ式ギアボックス)を組み合わせている。
エンジンは、排気量のダウンサイジングを行なうと同時に、小排気量による低速トルクの少なさを補うため、水冷式インタークーラーと小径ターボチャージャーを採用。さらに軽量小径のタービンを使用することで低回転時の過給圧の上昇スピードを大幅に改善。アクセル操作に対する応答性を高めた。
トランスミッションは、小さなトルク容量のエンジン向けに7速化されたDSGを採用。1速ギアをローギヤード化することで、発進時の変速ショックを減少。クラッチの負担も少なくなるため、耐久性も向上している。高速域ではハイギヤードな7速ギアによりエンジン回転数が低められ、低燃費・静粛性の向上に寄与している。また、従来のDSGが湿式クラッチだったのに対し、乾式タイプにすることで伝達効率の向上や軽量化が可能になった。
そのほか、転がり抵抗の少ないタイヤなどの採用により、10・15モード燃費は、ゴルフ Eと比較して20%向上、歴代フォルクスワーゲンとして最高の15.4km/Lを達成した。また、エコドライブをアシストするため、瞬間燃費や平均燃費などを表示するマルチファンクションインジケーターを標準装備する。主な仕様は、FF、4ドア、右ハンドル。