3大学のT2Kシステムの諸元を次の表に示す。
筑波大 | 東大 | 京大 | |
---|---|---|---|
ノードマシン | Appro XtreamServer-X3 | 日立 HA8000-tc/RS425 | 富士通 HX600 |
ノードCPU | 2.3GHz 4コアOpteron ×4個 | ||
ノード数 | 648 | 952 | 416 |
ピークFlops | 95.4TFlops | 140TFlops | 61.2TFlops |
LINPACK性能 | ? | 82.9842TFlops (768ノードで測定) | 50.5TFlops |
総メモリ量 | 20TB | 31TB | 13TB |
インタコネクト | IB 8GB/s ×2 | Myri 10G 5GB/s×2(A群) 2.5GB/s×2(B群) | IB 8GB/s×2 |
BiSection BW | 5.2TB/s | 2.5TB/s(512 A群) | 3.3TB/s |
ファイル | 800TB | 1PB | 883TB |
その他 | 5.7TFlops SE M9000 |
ピーク性能では、予算の多い東大のシステムが一番高く、SMPサーバにも予算を割いた京大が一番低いが、その京大でも61.2TFlopsと、地球シミュレータの約41TFlopsの1.5倍の性能がある。一方、インタコネクトは、5GB/s(1.25GB/s×4本)のMyrinetを採用した東大に較べて、8GB/s(2GB/s×4本)のInfiniBandを選択した筑波大、京大の方が性能が高い。 また、筑波大のシステムは1種類の計算ノードをInfiniBandで接続した素直な構成であるが、東大はサイズもインタコネクトバンド幅も異なる4つのクラスタを接続したシステム、京大はOpteronクラスタと大規模SMPシステムである富士通のSPARC Enterprise M9000 5台のクラスタを併設したシステムである。
素直な構成を選んだ筑波大、計算ノードに重点を置きインタコネクトは軽くした東大、分散メモリにアプリを書き換えられず、どうしても巨大メモリ空間が必要というユーザに配慮して大規模SMPを併設した京大と、同一仕様での調達であるが、大学によってポイントの置き方が異なる。