ノルウェーのOpera Softwareは6月12日 (現地時間)、Webブラウザの最新版「Opera 9.5」をリリースした。パフォーマンスの改善やセキュリティ強化が行われたほか、同ブラウザを搭載した複数のパソコンや携帯電話用ブラウザ「Opera Mini」との間で、Webブラウザが扱う情報を同期できるようになった。
Operaはクロスプラットフォームを重視し、早くからWindows、Mac、Linux向けのバージョンを提供、さらにモバイル版を用意してきた。最新版では複数のパソコンと携帯電話でのWeb利用体験の融合が目標の1つとなっている。それを担うのが新機能の「Opera Link」だ。Opera 9.5と携帯電話用の無料Webブラウザ「Opera Mini」の間で、ブックマーク、Speed Dial、メモなど、ユーザーが選択した情報を自動的に同期できる。例えばデスクトップPCで目的地までの道順やショッピングリストをOpera 9.5にメモしておけば、外出時にモバイルPCのOpera 9.5または携帯電話のOpera Miniにログインするだけで簡単に確認できる。
フィッシングやマルウエア対策のFraud Protectionには、Haute Secure、 Netcraft、PhishTankのセキュリティ技術が導入されている。従来のように危険なWebサイトからユーザーを守るだけではなく、マルウエアや他の悪意のあるソフトウエアからユーザーを保護してくれる。
新しいブラウザエンジンによるパフォーマンスアップも特徴の1つだ。HTMLおよびJavaScriptのレンダリング速度がOpera 9.2の2倍以上に。サードパーティ製のプラグインの動作、起動時間も向上した。
このほか過去に訪れたWebサイトを探す際、履歴に残されたWebサイトのタイトルとアドレスだけではなく、Webサイトのコンテンツも検索の対象にできるようになった。同社は、この機能をQuick Findと呼んでいる。
標準のスキンがよりシャープなデザインになり、タブやその他の操作ボタンも修正された。これらはOpera開発への協力に同意したユーザーから利用データを収集、それらを分析した結果に基づいた改良だという。
Opera 9.5は、Operaのサイトから無料でダウンロードできる。Windows版、Solaris Intel版、Mac OS X版、Linux (x86_64、PowerPC、i386)版、FreeBSD版などが用意されている。