米Hewlett-Packard(HP)は6月10日、現在ドイツのベルリンで開催されている同社主催イベント「Connecting Your World Berlin 2008」において、タッチスクリーン採用のオールインワン・デスクトップPCや超薄型ノートPCなどコンシューマ向けPC製品ラインナップを発表した。
オールインワン型タッチスクリーンPC「HP TouchSmart IQ500」
22インチのタッチスクリーンを搭載したオールインワン型デスクトップPCで、キーボードやマウスなしで直接画面上のアプリケーションを操作できる点が特徴。プロセッサにはCore 2 Duoを採用し、クロック周波数や搭載HDD容量の違いで2種類のモデルが用意される。またHPのSnapfishなどのオンラインサービスを利用することで、他のユーザーとの写真共有やプリント注文サービスなども行える。価格は下位モデルのIQ504が1,299ドル、TVチューナーを搭載した上位モデルのIQ506が1,499ドルとなる。
ノートPC製品16種類をラインナップ、新製品「HP EliteBook」
今回の発表ではビジネス向けを中心にノートPCが一挙に16製品アップデートされた。既存の「HP Pavilion Entertainment」「HP Compaq Presario」のほか、堅牢性を重視した「HP EliteBook」が新たにラインナップに追加されている。EliteBookは米国防省が制定したMIL-STD-810Fに準拠しており、-29~60度の条件での動作を可能にする。また本体や液晶パネルにも特殊保護が加えられており、金属加工されたDuraCaseなどの外装と組み合わせることで、より強固なものとなる。ノートPC製品群は7月からの出荷を予定しており、価格はベーシックなsシリーズで799ドルから、EliteBookで1,179ドルからとなる。
MacBook Air対抗か、ウルトラモバイルPCの「Voodoo Envy 133」
今回の発表の目玉の1つが高級感を前面に押し出したVoodooシリーズの最新ラインナップだ。7インチのセカンダリディスプレイを内蔵したデスクトップPCの「Voodoo Omen」と、モバイル性を重視したノートPCの「Voodoo Envy」の2種類があるが、特に注目に値すべきがEnvyのほうだろう。0.7インチ(約1.78センチメートル)厚の薄さに、3.4ポンド(約1.54キログラム)の軽さを誇る。MacBook Airは0.4~1.9センチメートルの厚さに1.36キログラムの重さのため、ほぼ拮抗するスペックを持っているといえる。Envyの筐体はカーボンファイバーで、液晶パネルサイズは13.3インチ、イーサネットポートも標準で備えている。価格は2,099ドルから。
そのほか、30ビット諧調で10億色以上の色表現が可能なLCDディスプレイ「HP DreamColor Display」も発表が行われている。同製品は「Kung Fu Panda」などの最新作で知られるDreamWorks Animation SKGとのコラボレーションで誕生したもので、プロフェッショナル用途を想定している。