インテルは、最新の取り組みを語る定例記者会見「インテル クライアント・レギュラー・アップデート」を開催。COMPUTEX TAIPEI 2008での発表を含む、同社クライアント製品、技術の最新動向を説明した。国内パソコンユーザー向けの新規キャンペーン情報なども告知されている。
インテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏から、まずは主にモバイル分野の最新製品に関連した説明があった。モバイル市場は引き続き拡大の見通しで、例として、全世界的に、出荷台数でも台数比率でもノートブックパソコンへの移行が進むという予測を提示し、同社がモバイルに注力していくという姿勢を強調する。
インテルは、モバイルにおいてポケットサイズのUMPC/MID、低価格なインターネット端末として特化したNetbookなどの製品を用意してきており、既存のノートブックとあわせて、モバイルの幅広いニーズに対応できるというプラットフォームの準備を進めてきた。
UMPC/MID、およびNetbook向けに投入が始まったのが、低消費電力と小型パッケージを特徴とする「Intel Atom」プロセッサだ。吉田氏はAtomのラインナップの中でも特にNetbook向けの「Intel Atom N270」(Diamondoville,1.6GHz,TDP2.5W)について触れ、「価格が非常に重要な製品。低い価格帯で提供できる」と、そのコスト競争力の高さを説明した。
Diamondovilleの開発コード名で呼ばれていたこのプロセッサを搭載するNetbookは、ASUSの新型Eee PCなどを先駆けに、既に採用メーカー各社ともに既存製品と比べ極めて低価格な製品を発表してきている。吉田氏によれば、Atomは新興市場向けや教育市場向けという役割のほか、成熟市場においても2台目需要などを喚起できる製品としても位置づけられているそうで、市場を問わず幅広くモバイルコンピューティングの起爆剤として期待が持たれているようだ。
ノートブックパソコン向けのCentrinoプラットフォームでも新たな動きがある。COMPUTEX TAIPEI 2008の会場で搭載実機のお披露目がされていたことからもわかるように、次世代CentrinoのMontevinaプラットフォームこと、「Centrino 2」の立ち上げがいよいよ直近に迫ってきている。45nm世代の新型モバイルプロセッサ、高いグラフィックス性能をサポートする新世代チップセット、WiMAXレディのワイヤレスモジュールなどが大きな特徴だ。
Centrino 2でのモジュール提供、およびUMPC/MIDの拡がりで本格化の兆しを見せるWiMAX環境について、現状がまとめられた。WiMAXの商用ネットワークでは、固定/モバイルをあわせて281以上のサービスが展開を開始。また、WiMAXフォーラム認証機器も2008年末までに100以上が登場する予定であり、WiMAX認証ラボの開設へ向けた準備も始まっているとし、機器の普及が順調であることをアピール。ほか、7月22日から24日まで東京ビックサイトで開催されるWireless Japan 2008に、WiMAXフォーラムが出展と講演を行う予定があることも紹介された。
プレゼント・キャンペーンを告知
COMPUTEX TAIPEI 2008でのIntel 4 Seriesチップセットの発表と時期を同じくして、DIY市場の活性化を目的とした「インテル 45nm プレゼント・キャンペーン」の開催が発表されている。
対象となるインテル製品の購入者に、抽選でオリジナルグッズをプレゼントするもので、キャンペーン概要は以下の通り。
参加店舗 | 全国のボックス版 インテル プロセッサ取り扱い店舗 |
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期間 | 2008年6月3日から2008年8月27日 |
対象製品 | ボックス版 45nm Intel Core 2 Duo |
ボックス版 45nm Intel Core 2 Quad | |
ボックス版 45nm Intel Core 2 Extreme | |
ボックス版 45nm Intel Xeon | |
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恒例となっているユーザーイベント「Intel in Akiba」の開催も決定した。秋葉原UDXを会場に、8月2日から8月3日という週末の2日間を利用して実施され、内容は未定だが、インテル マーケティング本部長の江田麻季子氏によれば、「例年以上に大規模な開催となる」とのこと。