スカイマークはこのほど、7月1日~8月31日において計465便を運休すると発表した。先日発表した6月運休分168便を合わせると、6~8月にかけて計633便が運休。同社から運航計画の変更申請を受けた国土交通省は、大量の運休と利用者への情報開示が十分ではないことを「誠に遺憾」とし、同社へ運航体制の改善を求めて文書で指導した。
運休する路線は、6月分の羽田発着の4路線に加え、羽田 - 那覇線と神戸 - 那覇線も対象となった。運休の理由として同社広報担当は、「昨年から退職者が出始め、機長が乗務できなくなった場合のスタンバイ要員が、5月には3人にまで減ってしまいました。主力のボーイング737型機を運転できる機長2人が5月末に退職したこともあり、夏休み期間に向けての機長人員の確保が間に合いませんでした」と語る。
また、退職者が立て続けに出てしまった要因について「退職は個人的な理由によるものが多いので、人によってさまざまです。ただ通常より乗務時間が長くなることもありますので、ライフスタイルを重視する方には向かないということなのかもしれません」(同社広報担当)と話した。航空法で月100時間と乗務時間が定められているのに対し、「同社の乗員乗務時間は、場合によって月90時間を越えることもあります」(同社広報担当)としている。90時間の乗務時間はかなりの長時間乗務といえる。
今回の運休決定で影響を受ける人数は、当初の8,000人から1万4,600人へと大幅に増加。今後は、「7、8月中に、ある程度の人員を確保できる予定です。9月以降は通常ダイヤに戻せると思います」(同社広報担当)としている。利用者に対しては引き続き、同社他便への振り替えや他社乗り換えなどで対応していく。