米Appleは9日(現地時間)、長らく噂されていた3G(W-CDMA方式)ネットワークに対応した「iPhone 3G」を発表した。まず7月11日に世界22カ国で先行リリースされ、年末までに約70カ国での提供が開始される見込みだ。既にiPhone 3Gを取り扱うことが確定している携帯電話事業者をまとめてみた。

米国時間9日、サンフランシスコで開催された「WWDC 2008」の会場で握手するソフトバンクの孫正義社長とAppleのSteve Jobs CEO

7月11日発売予定
AT&T 米国
Rogers Communications カナダ
America Mobile メキシコ
Optus オーストラリア
ソフトバンクモバイル 日本
Hutchison Telecommunications International 香港
Singapore Telecommunications(SingTel) シンガポール
Swisscom スイス
Telecom Italia Mobile イタリア
Telefonica スペイン
O2 英国、アイルランド
Orange オーストリア、フランス、ポルトガル、スイス
TeliaSonera デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン
T-Mobile オーストリア、ドイツ、オランダ
Vodafone オーストラリア、イタリア、ニュージーランド、ポルトガル
今夏発売予定
Hutchison Telecommunications International マカオ
TeliaSonera エストニア、ラトビア、リトアニア
年末発売予定
America Mobile アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、その他の中南米諸国
Globe Telecom フィリピン
Bharti Airtel インド
Orange 欧州/中東/アフリカ諸国(詳細不明)
T-Mobile クロアチア、チェコ共和国、ハンガリー、ポーランド、スロバキア
Vodafone チェコ共和国、エジプト、ギリシャ、インド、南アフリカ、トルコ

なお従来のiPhoneとは異なり、1国につき1事業者の独占契約ではなく、1国を複数の事業者がカバーするなど複数契約が行われているのがiPhone 3Gの特徴だ。この傾向は欧州で特に顕著だ。これまで欧州でiPhoneの提供を行っていたO2、Orange、T-Mobileは引き続き既存のエリアをカバーしつつ、自社がインフラを持つ他国へとサービスエリアを拡大した形となる。またVodafoneのように、新規参入ながら複数国で一気にサービスを展開する事業者も増えている。これまでカバーされていなかった中南米やアジアでの提供事業者も増えている。

アジア地域での提供キャリアのひとつ、ソフトバンクモバイルでは「Appleと組む機会を得て光栄だ。iPhoneは世界中で熱狂を持って受け入れられており、日本でも同様に人気を博すことになると考えている」(同社代表取締役社長・孫正義氏)とコメントしており、これまでの展開国同様にブームを巻き起こすと考えているようだ。