Appleの年次開発者会議「WorldWide Developers Conference(WWDC) 08」が、6月9~13日(現地時間)の日程で米カリフォルニア州サンフランシスコ市内のMoscone Convention Centerで開催される。すでに多くの読者がご承知のように、今回のWWDCでは長らく噂されていた3Gネットワーク対応の次世代版「iPhone 2」が正式発表されるとみられる。このほか、iPhoneやiPod touch向けの専用アプリケーションを販売する「App Store」などの発表も行われるとみられており、携帯からMacまで、さまざまな新製品やサービスに関する話題が飛び出すことになりそうだ。

初日にあたる9日朝10時(日本時間で10日深夜2時)からは、米Apple CEOのSteve Jobs氏によるキーノートが予定されており、新製品や新サービスに関する発表はこの場で行われることになる。Jobs氏のキーノートを目前にした9日未明にはすでに会場前に長い行列ができており、もう待ちきれないとばかりに来場者がひしめき合っている。本来、WWDCはAppleプラットフォームの開発者向けと参加者も非常に限定されており、それほど多くの人で賑わう種類のイベントではない。

だが今回は、事前にiPhone 2発表の噂やそれに付随する世界各国の携帯キャリアの提供契約の話題が相次いで報道されるなど、これまでにない勢いで世界各国の関係者や報道関係者が詰めかける事態となった。5000~6000人分はあるというWWDCの一般参加枠は開催1カ月半前の4月後半の時点ですでに埋まっており、枠が用意できずに報道各社ごとに割当枠が限定されるなど、その熱狂ぶりがわかるだろう。

本稿はWWDCプレレポートという形で開催直前の会場風景をレポートしていこう。

夜明け直前のサンフランシスコ。朝5時の撮影時点でほのかに空が明るくなってきている。いまのシーズンは夏時間の関係で夜9時をまわってもまだ空が明るい。長い1日の始まりだ

道の途中、会場へと足早に向かう人たちと遭遇する。朝5時にもかかわらず、そうしたPCサイズのカバンやリュックを抱えた人たちと何人も遭遇した

WWDC会場となるMoscone Convention Center West。恒例の巨大なリンゴマークが目印

会場前にできた行列の先頭風景。最前列の人たちはすでに夜中からいたようだ

会場の隣にあるStarbucksには、オープン直後から人が並んで行列がはみ出した状態に。キーノートまで5時間、まだまだ先は長い

会場近辺にはテレビ局の報道車が陣取っており、例によってイベント直前のリハーサルを行っている

早朝5時のApple Storeサンフランシスコ店。地下鉄も動き出したばかりで、まだ周囲に人は誰もいない。店舗の様子も普段と変わらず、特に新製品発表に向けた模様替えをする気配はない