Booksベストセラー週間総合ランキング5月30日~6月5日では、『太王四神記公式ドラマ・ガイド 後編』(「1週間」編集部)、『氷川きよしフォトエッセイ KIYOSEASON』、『孤宿の人(上・下)』(宮部みゆき)の3タイトルが新登場でトップテン入りした。

5月30日~6月5日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
2位 B型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
3位 A型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
4位 太王四神記公式ドラマ・ガイド 後編(講談社) 「1週間」編集部
5位 氷川きよしフォトエッセイ KIYOSEASON(主婦と生活社)
6位 おつまみ横丁(池田書店) 瀬尾幸子/編集工房桃庵
7位 孤宿の人(上・下)(新人物往来社) 宮部みゆき
8位 うちの3姉妹(7)(主婦の友社) 松本ぷりっつ
9位 脳を活かす勉強法(PHP研究所) 茂木健一郎
10位 情報は1冊のノートにまとめなさい(ナナ・コーポレート・コミュニケーション) 奥野宣之

新登場4位の『太王四神記公式ドラマ・ガイド 後編』(「1週間」編集部)は、NHK総合で放送中の話題の韓流ドラマのストーリーブック。ドラマはペ・ヨンジュン演じる王族・タムドクが様々な謀略を勇気と知略、そして人々の支えによって乗り越え、賢君に成長する様を描くもの。ランキングの集計がペ・ヨンジュンの来日と重なったこともあり、本の売り上げも伸びたようだ。

5位に入った『氷川きよしフォトエッセイ KIYOSEASON』は、氷川きよしの写真集と本人によるエッセイ集からなる本。テレビ朝日系『旅の香り』で全国を旅する氷川きよしのを四季を通じて追い、その自然な表情を収めている。さらにエッセイでは彼自身のファンへの気持ちや他のテーマについての等身大の思いがつづられている。

7位の『孤宿の人(上・下)』(宮部みゆき)は、四国の小藩を舞台にした時代劇長編。悲しい生い立ちを背負う天涯孤独な少女「ほう」は、幕府の罪人として流されてきた「加賀殿」の幽閉屋敷に下女として住み込みで働くことになる。だが、加賀殿が流されてきて以来、藩には毒死や怪異が頻発。加賀殿はその原因をもたらす妖怪として恐れられる。しかしその裏には陰謀が隠されていた……。罪人とされた男と孤独な少女の不思議な心のふれあいが話を大きく動かす。前半の静かさと後半の畳み掛けるような展開とが対照的で、宮部ワールドに引き込まれる。

今週の注目

『おうちで楽しく!リビングフォト』/インプレスジャパン/今道しげみ/1,429円(税別)

ほとんど誰もが携帯電話を持っており、そしてその携帯電話にカメラが付いている時代。「写真を撮る」という行為はかつてなくハードルの低いものになったと言える。だが、誰もが気軽に写真を撮影でき、しかもそれをネットを通じて即時に公開できる時代だからこそ「美しく写真を撮る」方法が求められているのかもしれない。特に多くの人が難しく感じるのは自分の家の中での撮影ではないだろうか。写したくないものが写ってしまったり、光が不自然だったり影になってしまったり。

とはいえ、素人がカメラの専門書などを読んでもレベルが高すぎてちんぷんかんぷん。そこでお勧めしたいのがこの本。著者はもともとフラワーデザイナー。せっかく作ったアレンジメントを素敵に残したいとの思いから試行錯誤を重ね、屋内でやわらかな雰囲気の明るい写真を写す手法を編み出した。本著ではその方法を実例と共に簡単にわかりやすく教えてくれる。

掲載されている写真の数々を見ると専用のスタジオで撮影されたもののようにも思えるが、実際には特別な機材や照明は使用していないという。白い紙や新聞紙などを駆使しただけで、あたかも自宅で撮った写真がおしゃれなカフェで撮ったもののように変身する。ちょっとした工夫とカメラの原理に対する理解があれば、同じものを撮っても何倍も美しい写真になることが実感できる。「買ってきたパンをおいしそうに撮ってブログに載せたい」といった方にもお勧めの一冊。