Leadtekは、Spurs Engineを搭載したカード「WinFast PxVc1100」を動作デモしていた。Spurs Engineは、CellのSPEコアを動画処理用にアレンジしたプロセッサ。デモンストレーションは、ウェブカメラから取り込んだ人物の顔に対し、リアルタイムでチョンマゲや結い髪へ、歌舞伎の化顔へと加工するといったもの。フレーム数とCPU負荷を表示するメーターを備えていたが、現時点でのフレーム数はおよそ15~30fps、CPU負荷は40%~70%だった。製品ではCPU負荷に関してこれよりも低くなるとの話しもある。WinFast PxVc1100はPCI Express x1インタフェースのカードで、1スロット厚のファンシンクを搭載している。

Spurs Engineカード。インタフェースはPCI Express x1で、ファン1基を搭載

スタッフによるデモ。ウェブカメラから入力された映像をリアルタイムで合成加工する。左上の小さな画面がオリジナルで中央のちょんまげ男が加工された映像

そのほか、同社ブースで興味深い展示は、ネットワーク経由でサーバとなるPCを操作できるシンクライアント。製品名はまだ付けられていなかったが、デモでは3-way SLIのサーバ機にPCI Express x1インタフェースの専用ネットワークカード「IPC17」を搭載、シンクライアント側にはキーボードとマウス、ディスプレイを接続した状態。解説によれば、サーバ側の性能をそのままにシンクライアントから操作できるとのこと。つまり、サーバ側が強力であればクライアントも快適なものとなる。クライアントの解像度側は最大1920×1200ドットをサポートしている。

シンクライアントのネックのひとつが性能だが、この製品は専用ネットワークカードを用いることでそれを解消。さらに1920×1200ドットまで表示できる

マルチメディア系ハードウェアにも注力している同社では、HDMIキャプチャカードも展示中。「WinFast PxVC1000」は、PCI Express x1インタフェースのカードで、HDCPにも対応したHDMI端子とS/コンポジット入力端子を備える。現在のところ8月末の発売を予定しているとのこと。なお、今回のCOMPUTEXでの各社の展示や秋葉原の店頭などでお気づきかもしれないが、今年は本格的に拡張カードのPCI Expressへの移行が進みそうな雰囲気だ。そのほか、ゲーム機などからのアナログ映像をハイデフィニションでデジタル出力するアップスキャンコンバータ「WinFast TV Pro 1920HD」も展示していた。

HDMI入力を備えたキャプチャカード「WinFast PxVC1000」

アナ-デジが可能なアップスキャンコンバータ「WinFast TV Pro 1920HD」

なお、特にグラフィックスカードでの知名度が高い同社だが、直近では新GPUが発表されていないため、今回の展示では目新しさは薄い

基本的には発売済みあるいは発売済みモデルの容量アップ版などが並ぶ。Leadtekに限らず各社とも独創的な冷却システムを多く展示し、それぞれ冷却性能をアピールしている

いわゆるフォトフレームだが見開き式。話しによれば、アルバム風のものが結婚式用などで好まれるとか