トヨタ自動車は、新設計の高性能燃料電池「トヨタFCスタック」を搭載した燃料電池ハイブリッド車を開発し、車名を「トヨタFCHV-adv(エフシーエイチブイ-アドバンスド)」として、6月3日に国土交通省より型式認証を取得したと発表した。
今回、型式認証を取得した「トヨタFCHV-adv」は、搭載する燃料電池システムを一新し、MEA(膜 /電極複合体)の最適設計と燃料電池の制御システムの改良により、マイナス30℃の低温下でも始動・走行が可能となり、寒冷地など利用可能地域を拡大した。また、燃料電池本体の性能向上に加え、システム補機の消費電力低減や回生ブレーキシステムの改善により燃費を約25%向上させた。さらに自社開発の70MPaの高圧水素タンクを搭載することで、一回の水素充填による航続距離を従来型車「トヨタFCHV」の約330(10・15モード走行)から、約830km(10・15モード走行)へと航続走行距離を向上させた。さらに電極触媒の劣化抑制なども織りこみ燃料電池の耐久性も強化されている。
なお、来月開催される北海道洞爺湖サミットにおいて、サミット会期中に国際メディアセンター内に設置される「環境ショーケース」に、この新型「トヨタFCHV-adv」を試乗車として1台提供する予定だという。