「921P」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ製)

ソフトバンクモバイルは3日、ソフトバンク3G携帯電話の新製品「921P」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ製)を発表した。松下電器産業の薄型テレビ「VIERA」で培った映像技術と、3.1インチフルワイドVGA(480×854ドット)液晶を搭載し、映像を楽しむことに重点を置いている。発売は8月上旬以降を予定している。

921Pは、前機種「920P」の最大の特色「Wオープンスタイル」を堅持しつつ、より機能面を洗練したモデルである。パナソニック製のドコモ向け携帯電話「P906i」とほぼ同様の特徴を持っている。

見た目ですぐに分かるのは、ヒンジ部端の「でっぱり」が小さくなったこと。そして、ワンセグアンテナも本体内に内蔵された。これらのおかげで、920Pと比べると、液晶が0.1インチ大きくなったにも関わらず、すっきりした印象を受ける。

Wオープンスタイルを堅持

本体右側面の「でっぱり」が無くなり、すっきりとした

本体裏面

本体左側面

「VIERAケータイ」を名乗るからには、ワンセグなどの映像面でのこだわりも見逃せないだろう。

920P同様、「モバイルPEAKSプロセッサー」によるワンセグ画像の高画質拡大、「液晶AI」と光センサーとの組み合わせによる画面照度の自動調整に対応しているほか、更にドコモ向け機種の「P906i」「P905iTV」で搭載されたフレーム補間技術「モバイルWスピード」を搭載した。「モバイルWスピード」によって、15フレーム/秒のワンセグ放送が、倍の30フレーム/秒に変換されてより滑らかに表示される(無効にすることも出来る)。

メディアジャンプボタンは健在

マルチキーは左側面に

本体右側面のヘッドセット端子はAV出力兼用

カメラは顔認識AFとオート露出機能を追加

メインメニューなどは横画面表示できない

内蔵カメラも、アウトカメラがオートフォーカス(AF)・手振れ補正付き507万画素CMOSセンサー、インカメラが33万画素CMOSセンサーであることは920Pと変わりないが、921Pではアウトカメラに新たに顔認識AF機能とオート露出機能が追加された。よりきれいに写真を撮る機能が充実した。

キーは、920PのシートキーからP906iと形状が似たフレームレスキーへとなった。920Pで好評だった、ワンセグ、PCサイトブラウザが自由に切り替えられる「メディアジャンプボタン」も備えている。

ここで気になるのは、「横画面」時の操作だろう。ワンセグ、PCサイトブラウザが横画面対応。S!アプリは横画面インタフェースで表示されるが、メインメニューなど、大部分の操作画面は横画面に対応していない。ただし、920P同様、未対応であっても、横オープン時に操作が全く出来ないわけではない。

その他の機能面では、国際ローミング(3G/GSM)、3Gハイスピード(HSDPA)など、920P同様「ほぼ全部入り」であるが、今回一連の新機種と同時に発表された「ダブルナンバー」や「着デコ」には対応しない。

(井上翔/K-MAX)

通信方式 国内 W-CDMA方式
海外 W-CDMA方式/GSM方式(900/1800/1900)
サイズ 約50×109×17.5mm(折りたたみ時、突起部除く)
重さ 約125g
連続通話時間/待受時間 W-CDMA網 約220分/約650時間(静止状態、折りたたみ時)
GSM網 約200分/約410時間(静止状態、折りたたみ時)
ワンセグ連続視聴時間 約3時間20分
ディスプレイ メイン 3.1インチフルワイドVGA(480×854ドット)TFT液晶(最大26万色)
サブ 0.9インチ有機EL(128×36ドット)液晶(1色)
カメラ メイン 有効画素数507万画素CMOS(顔認識オートフォーカス・手ブレ補正対応)
サブ 有効画素数33万画素CMOS
外部メモリー(推奨容量) microSDカード(最大2GB)/microSDHCカード(最大8GB)
カラーバリエーション ゴールド/シルバー/ブラック/パープル/ミントグリーン/ピンク