都内スタジオにて1日、アニメ『魔法先生ネギま!~白き翼 ALA ALBA~』のアフレコが行われた。『魔法先生ネギま!』は、講談社「週刊少年マガジン」で赤松健氏が連載中の作品。麻帆良学園を舞台に31人の美少女クラスメイトたちと、担任・ネギ先生の学校生活が描かれている。

原作は、登場する31人ひとりひとりの生徒が細かな設定を持つことや、ちょっとエッチな展開で人気を呼び、これまでに2度のテレビアニメ化が行われている。3度目のアニメ化となる今回はテレビアニメではなく、原作コミック23巻から25巻に付属する全3巻予定のOAD(オリジナル・アニメーション・DVD)として展開。女子中等部の3年に進級し、修学旅行、学園祭を終えた3年A組の夏休みが描かれる。

OAD『魔法先生ネギま!~白き翼 ALA ALBA~』。夏から始まる、夏休みの物語。ネギや明日菜たちの、少し成長した姿をお楽しみに!
(C)赤松健・講談社/ネギま部

<OAD第1巻あらすじ>
麻帆良祭が終わり、夏休みに入った麻帆良学園中等部。そんななかネギは、夏休みの間、大魔法使いである父親を探しにウェールズに行き、見つかるまで帰らないと言い出す。それを聞いた明日菜は「みんなでネギのお父さんを捜し出してちゃんと学園に帰ってくるクラブ」――通称「ネギま部(仮)」を設立した。生徒ながらも実は吸血鬼のエヴァンジェリンが名誉顧問となった「ネギま部(仮)」は、彼女の提案で部員の証として白い翼の形のバッジを付けることに。ほかの3Aのクラスメイトは、そのバッジを奪えばイギリスに行けると聞いて……。

今回のOADには『ネギま!』を知り尽くしたスタッフが勢揃いした。監督はアニメ第2期『ネギま!?』を手掛けた新房昭之。キャラクター設定・総作画監督を第2期参加の実原登が務め、キャラ設定はすべて一新された。また、アニメーション制作は引き続きシャフトが担当する。さらに企画・原案・ストーリー構成として、原作の赤松氏自らが参加。豪華なメンバーで送る、ファン必見の内容と言えそうだ。第1巻発売は8月を予定し、価格は3,570円。各巻とも完全受注生産となり、この機会にのみ手に入る貴重な作品となっている。現在全国書店やインターネットで予約受け付け中で、第1巻予約締切は6月25日。

アニメ第2期から1年半が経ち、三度のアニメ化を心待ちにしていた人も多かったはず。全3巻のなかに登場する31人すべての生徒が出演予定なので、チェックしてみてはいかがだろうか。今回、第1巻アフレコが終了したばかりのなか、主要メンバーがインタビューに答えてくれた。

赤松健(原作)
スタッフとは、アニメと違った原作の設定があるので、そこを相談したぐらいです。しかしほとんど研究してくださっていて、私が口出すところは今日も全然ありませんでした。口調に関しても小太郎、クーネルと、どちらも私が考えていたとおりな感じで、これはファンの間からも苦情がこないと思います(笑)。単体で楽しめるということで今回のストーリーを選び、イギリスへ旅立つとまでを第3巻までで描こうという感じです。第1巻は最初と最後で初めてラテン語の呪文を言いながらクラスメイト同士が戦うところがあるので、そこが見どころです。

佐藤利奈(ネギ・スプリングフィールド役)
アフレコはとても賑やかで、学校めいたクラスっぽい雰囲気を久々に体感しました。ネギが成長しているのもあり、少し構えて今日は来ましたが、第2巻、第3巻と続くなかで、もっと自由にネギを演じられればと思います。今回ネギは、まわりの盛り上がりのなかで違うものを見ているというか、お父さんの背中を追いかけており、その印象が強くて不思議な感じでした。盛り上りから外れているような、でも中心にいるみたいな……という感じで、そういうネギの気持ちを追ってもらえると楽しいと思います。

神田朱未(神楽坂明日菜役)
約1年半ぶりぐらいに明日菜を演じ、現場に来たとき「ああ、これこれ。これだわ」と感じました(笑)。今回成長した明日菜を演じて、ネギの心を汲んでとやかく言わずに協力をしてあげたりだとか「ひとまわり大きくなったな」と思いました。明日菜は、委員長(雪広あやか)との掛け合いが見どころです。幼なじみなだけあり、お互いライバル視もしつつも、すごくわかりあっている。今回そのシーンが前に押し出されていて、「やっぱりこのふたりの掛け合いは心地がいいな」と思いながら、(雪広あやか役の)皆川純子さんとセリフをやりました。

井上麻里奈(犬上小太郎役)
今回初参加で、あまりの女の子の多さに度肝を抜かれ「私、この現場でがんばれるかな?」って、ちょっとドキドキもしました。小太郎君は数少ない男の子で、関西弁のキャラクターです。その役に「私で大丈夫ですか?」というのもありましたが、関西出身の白石涼子さんに関西弁の指導してもらいながらやらせていただきました。第1巻ではネギ先生との金魚すくい勝負が、非常に子どもの喧嘩らしくてかわいらしいです。アドリブなんかもさせていただいたので、そこは注目して見ていただきたいです。

小野大輔(クウネル・サンダース役)
『ネギま!』の現場の空気を人に聞くと「女性が多くて華やかで、男の子は困るよ」みたいな話をされるのですが、意外にすんなりと入れました。クウネルは腹に一物抱えているキャラクターです。ただ、決して敵ではなく、主人公を導いていくキャラなので、とてもやりがいがあり、楽しく演じられました。この話は原作の武闘会を経てからの話で、第1話でネギ君にお父さんがウェールズにいることを伝えるシーンでは、「これまでの道筋を経た上での言葉だというのを表現しないといけないな」と思いながら演じました。

左手前より小野大輔、佐藤利奈、赤松健、神田朱未、井上麻里奈。周囲を囲むのは、同じくこの日のアフレコに参加した声優陣