米AT&Tは6月4日 (現地時間)、3Gネットワーク・サービスの高速化を発表した。従来のサービスよりも最速値で下りが20%以上、上りが約50%向上するという。同社は米国でAppleのiPhoneを独占的に販売しており、3Gサービス・アップグレードのニュースは3G iPhone登場への期待感をさらに高めている。
AT&Tは、HSDPA/UMTSを用いていた3GネットワークをHSDPA/HSUPA (HSPA)へとアップグレードする作業を進めており、既存の同社の3Gサービス提供地域については6月末までに作業を完了する見通しだ。このHSPA化などにより、今回発表された3Gサービスの高速化を実現する。パソコン向けのデータサービス「LaptopConnect」ユーザーの場合、これまで600Kbps~1.4Mbpsだったダウンロードリンクが700Kbps~1.7Mbpsに、500~800Kbpsだったアップロードリンクが500Kbps~1.2Mbpsに向上する。また現在の3Gサービス対象地域は「米国の275以上の都市地域」となっているが、2008年末までには350都市地域近くまでに増やす計画としている。
2005年からこれまで、AT&TはHSPAネットワーク導入に200億ドル以上を投じてきた。2009年~2010年には20Mbpsのスピードが期待できるHSPA+へと同ネットワークをアップグレードし、長期的にはLTE (Long Term Evolution)の導入を計画している。