Canonicalは3日、ミニノートPC向けにカスタマイズしたLinuxディストリビューション「Ubuntu Netbook Remix」を発表した。3日から7日にかけて開催されるコンピュータ関連商品の見本市「COMPUTEX TAIPEI 2008」では、製品のデモが展示される。
Ubuntu Netbook Remixは、Intelが3月に発表した小型機器向けの低消費電力プロセッサ「Atom」をターゲットに開発。メールやWebブラウジング、音楽や動画の再生といった機能を含むUbuntuのセールスポイントである"すぐ使える"デスクトップ環境を、Atomベースの低価格ノートPC「Netbook」向けに提供するというもの。CanonicalはすでにOEMメーカー数社との共同作業に着手しており、2008年後半にはUbuntu Netbook RemixをプリインストールしたNetbookが出荷される見込み。
Ubuntu Netbook Remixには、インターネット対応小型機器 (MID) 向けLinux関連技術を推進する「Moblin.org」の成果も反映される。CanonicalとIntelはMoblin.orgの創立メンバーであり、今後も同団体を通じてMID機器向けのリソース提供を行うとのこと。
COMPUTEX TAIPEI 2008では、ASUSの「Eee PC」やAcerの「Aspire One」など、AtomプロセッサベースのNetbookモデルが複数発表された。各モデルともWindowsのほかLinuxプリインストールモデルをラインナップしているが、Linuxは独自にカスタマイズしたものであり、すでにデスクトップ機で多くのインストールベースを持つUbuntuの登場には大きなインパクトがある。