既報の通りKDDIは3日、auの新携帯電話全12機種を発表した。発表会では、同社取締役執行役員常務でコンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏が登場し、au夏モデルのコンセプトは「Sports」「Change」「Video」の3点であると説明した。

新機種を紹介するKDDI取締役執行役員常務の高橋誠氏。右が"リスモケータイ"にチェンジした「フルチェンケータイ re」、左が「Sportio」

スポーツをもっと楽しく

今年の春モデルから開始した、音楽といっしょに走るスポーツシーンのサポートサービス、au Smart Sports「Run&Walk」。会員数はすでに十数万人まで増加しているという。このスポーツプロジェクトが夏モデルの登場にあわせてバージョンアップ。モーションセンサーを持つ夏モデル「Sportio」「G'zOne W62CA」「W64SA」の発売とともに「au×adidas」を開始する。adidasとは、ランニング用携帯電話ポーチなどのウェア、Run&Walkとコミュニティサイト「アディダスランニング共和国」を連携させたコンテンツのほか、adidasショップでの店頭展示やランニングイベントなどでコラボレーションすることで、スポーツシーンを盛り上げる。

adidasとのコラボレーションでau Smart Sportsをさらに拡充

コラボアイテムとしてウィンドジャケットなども登場

対応機種では、モーションセンサーで歩数、走行距離、消費カロリーをカウントする「カロリーカウンター」、音楽にあわせてステップを踏む感覚でランニングできる「BEAT RUN」、ユーザーがコースを投稿したり、ランニングの記録をブログにアップできる機能を追加した。また、アディダスランニング共和国のトレーナーのほか、タレントやアーティストなど、目標レベルにあわせてトレーナーが選べるように強化された。

中も外もまるごとチェンジ

夏モデルのコンセプトのうち「Change」にあたる取り組みとしては、メニュー画面をはじめとしたコンテンツのほか、キーや電池フタなどを含む全外観を変えられる「フルチェン」サービスに対応する機種として「フルチェンケータイ re」を6月下旬以降に発売する。

「フルチェンケータイ re」は外観も中身も取り替えられる

交換パーツは5色のベースカラーのほか、スペシャルフルチェンとして「リスモケータイ」、スポーツフルチェンとして「ジャイアンツケータイ」「ベイスターズケータイ」「ドラゴンズケータイ」「タイガーズケータイ」「カープケータイ」、キャラクターフルチェンとして「のだめケータイ」「ネギまケータイ」「キン肉マンケータイ」「FREEDOM PROJECTケータイ」を提供。このほかデザイン・アートフルチェンなどを用意し、ラインアップを充実させる。

フルチェンとあわせて、端末内のユーザーインタフェースを全面的に変更できるサービス「ナカチェン」も開始。使いたいアプリケーションやサービスなどをメインメニューに表示させることで、欲しい情報や使いたいアプリに一発でアクセスできるようにする。設定はauショップの店頭で無料で行える。

自分の好きなコンテンツにすぐにアクセスできるようにカスタマイズできるサービス「ナカチェン」

ナカチェンで提供されるメニュー内容やデザインは、さまざまなコンテンツプロバイダーがサポートする。例えば、カプコンは「モンスターハンターポータブル 2nd G」パックを提供。これでメニュー画面からモンスターハンターのゲームを直接起動できる。トヨタ自動車は、専用サイトに接続するための「トヨタメニュー」や、緊急通報サービス「HELPNET」へ簡単にアクセスできるようにメニューをカスタマイズして提供する。

サービス開始時点でのナカチェン対応機種は「Woooケータイ W62H」「W62SH」「Sportio」「G'zOne W62CA」「W64SA」「フルチェンケータイ re」「W62T」の7機種で、開始時にはKDDIが9つのパックを提供。6月下旬以降に各コンテンツプロバイダーから「モンスターハンターポータブル 2ndG」パックをはじめ、「Disney Change」「レタスクラブ」「サンリオ」「ドラゴンボール」「桃太郎電鉄」「機動戦士ガンダム シャア専用MS」などのパックが登場する予定。

携帯電話で映画鑑賞

新製品コンセプトのうち「Video」にあたる取り組みでは、「LISMO Video」を開始。携帯電話で映画をまるごと一本楽しめるようになる。映画のダウンロードは、PC用ソフトの「LISMO Port」上で行う。自宅にいるときにはPCで、外出時には携帯電話にその映画を転送して楽しめる。サービス開始時には、大作映画が約350本、ドラマが約600本、アニメ・特撮が約840本など、計約2,000本の作品を用意。特に海外ドラマでは人気の高い「HEROES/ヒーローズ」、映画では「バイオハザードIII」などを配信。料金も0~525円となっている。新製品発表会で行われたトークセッションでは、映画評論家のおすぎさんが登場し、携帯電話で映画を見る魅力について語った。

LISMO Videoでは約2000本の映画やドラマなどを0~525円で配信する

トークセッションでは映画評論家のおすぎさんが登場し、携帯電話で映画を楽しんだ

個性派揃いの全12機種が登場

新サービスでは「EZガイドマップ[海外版]」が登場。海外で地図上に現在地が表示できるほか、スポットの詳細情報も確認できる。あらかじめ日本国内で地図をダウンロードしておく必要があるが、海外であらためて地図をダウンロードしなくてよいため、海外の高いパケット通信料を気にせずに利用できる。

「EZガイドマップ[海外版]」では海外にいても地図上で自分の位置を確認できる

このほか、パソコンメールを使える「ケータイde PCメール」、ファッションやヘアメイクをシミュレーションできる「EZ MYスタイリング」も登場。「ケータイde PCメール」では、最大5つのメールアドレスを利用可能で、携帯電話用メールと同じ操作でPCメールが携帯電話から使える。「EZ MYスタイリング」では、最新トレンド情報をチェックするだけでなく、好きなブランドのアイテムを選択すると、マネキンを使ってシミュレーションした結果を表示。ヘアカタログ雑誌や美容院のおすすめヘアと自分の顔を組み合わせて、さまざまなヘアスタイルのシミュレーションもできる。

夏モデル全12機種は、それぞれ異なる新サービスに対応している個性派揃い

このほかKDDIでは、シンプルコースの強化を発表。auの携帯電話を割賦方式で購入できる「新シンプルプラン」を導入する。対象機種は「W61S」および今回の夏モデル以降の新機種。10日の提供開始で、12回払い、24回払い、一括払いが選択できる。