60を超える国と地域での予選を勝ち抜いた16カ国のジュニア・ゴルフ・ナショナルチームが、世界一を競い合う「トヨタ ジュニアゴルフ ワールドカップ2008 Supported by JAL」。その日本選手団結団式が都内で2日に行われ、トヨタとスポンサー契約を結ぶ石川遼プロ(パナソニック)と近藤智弘プロ(フリー)が応援に駆けつけた。

日本代表として選ばれたジュニア選手たちと石川・近藤プロ。左から伊藤選手、大堀選手、森本選手、近藤プロ、石川プロ。徳永選手は諸事情で欠席

17回目を迎える本大会に選ばれたジュニアは、森本雄(宮城・東北高校3年)、大堀裕次郎(大阪・大阪学院大高校2年)、伊藤慎吾(三重・いなべ総合学園高校2年)、徳永智也(兵庫・クラーク記念国際高校3年)の4人。夏の高校選手権上位者の中で「実力」と「協調性」によって選出されたという。

石川プロ「同じ世代として憧れるトーナメントに、4人の選手が選ばれることだけでもすばらしいこと。日の丸を背負って挑むゲームはそんなにないと思うが、背負っていることを楽しんで、最後まで素晴らしい闘いをしてくれることを期待しています」

そんな4人の激励に、ゲストとして登場した石川遼プロは「"一球"にかける練習が必要。練習だと思わずいつも本番を想定して挑む。試合で緊張すると自分の身体が思うように動かない。そういうときこそ日ごろの練習がいかされてくる。今までの練習してきたことを信じて、『身体は動きを覚えているはず』と言い聞かせて試合に挑んで欲しい」と、日ごろの練習の大事さを自分に言い聞かせるように語った。

また、伊藤選手が「自分が将来世界で戦っていくために、ロングアイアンの精度が必要だと思って、今一番練習しています」と語ると、近藤プロは「(第1回大会出場当時に)僕はそんなに考えていなかった。僕自身はロングアイアンはほとんど打ちたくないほどに難しいので、ウッドを使いますけど、今の若い選手はロングアイアンで高い球を打つという技術がないと世界に通用しないということをよくわかっているようだ」と中学生当時の自分と今のジュニアたちとの違いを述べた。

近藤プロ「僕が出場したときは、すごく緊張した。出場選手は初めてのことで緊張すると思うが、海外の選手と楽しく、優勝めざして狙ってがんばってほしい」
石川プロ「中学の時は僕もこの大会に出たかった。1人のジュニアとして応援したい」

石川プロは中学3年の時、本大会出場権がかかる全国中学校ゴルフ選手権の最終ラウンドで森本選手に敗れている。石川プロは、「まず本大会の日本代表に選ばれたことだけで自信を持っていいと思う。自分は中学3年生の夏の全国大会で『これで上位に入ればトヨタのワールドカップに選手に選ばれるかもしれない』と思って闘っていた。その時にいい結果出せずに、伊藤君と大堀君に負けてしまった。日本代表をかけたジュニアの戦いの中でも『オレが代表に入る! 』という強い気持ちを持って闘い、難関を通り抜けてきた4人なので、自信を持って世界のトッププレーヤーと戦ってきてほしい」と当時を思い出し、選手にとって心強いエールを贈った。