米IBMは5月30日、オフィススイート「Lotus Symphony 1.0」を正式公開した。対応プラットフォームはWindows XP / VistaとLinux、サポートされる言語は日本語を含む28種。バイナリパッケージは、同社Webサイト経由で無償配布される。
Lotus Symphonyは、オープンソースの「OpenOffice.org」をベースに開発されるオフィススイート。2007年9月の公開開始から約9ヶ月を経て正式版となる今回のリリースでは、表計算のアンドゥ処理やプレゼンテーション文書の書き換え、スペルチェック機能の処理速度、文書の保存 / 新規作成のスピードなど、操作面全般の最適化によりパフォーマンスが向上している。
相互運用性も見直され、MS-Officeとのファイル互換性が向上。PowerPointのスライドショー形式 (.pps) に対応したほか、テーブルやテキストボックスの表示位置など、文書を構成する要素の再現性も改善された。Word文書の編集を繰り返し行った場合の安定性も向上している。ファイル互換性については、OpenOffice.orgとSmartSuiteについても強化されている。
プログラミング環境も整備され、ファイル操作に関する機能がJava APIに加えられたほか、サードパーティ製品から環境設定画面にアクセスする手段が改善された。サンプルコードの追加や、開発者向け文書のアップデートも行われている。