ネットベンチャーのサイブリッジは29日、「学校裏サイト」の検索ができる「学校裏サイトチェッカー」のサービス提供を開始した。探し出すのが極めて難しいといわれる学校裏サイトを学校別に検索できるほか、ユーザーが見つけた裏サイトの登録、掲載も可能。「裏サイトに日の目を当てることで、健全なサイトになるよう誘導したい」(同社)としている。

「学校裏サイトチェッカー」のトップページ画面

学校裏サイトは、学校の公式ホームページとは異なる、児童や生徒が管理する学校関連のブログや掲示板で、文部科学省が今年4月に発表した調査結果では、全国に約3万8,000件あったと報告された。また、同調査で抽出したサイトの半数に「キモイ」などの中傷が書き込まれていることも分かっており、ネットいじめの温床となっているとも言われている。

だが、学校名をアルファベットに言い換えたり、仲間内でしか分からない校名にしたりするなど、ネット上で探し出すのが非常に難しいのが実態。そのため、保護者や学校の教職員が現状を把握する上での障害となっている。

今回サービス提供が開始された「学校裏サイトチェッカー」は、サイブリッジのスタッフらが2ちゃんねるのスレッドなどから探し出した小学校、中学校、高校の学校裏サイトを掲載。さらに、ユーザーが見つけた裏サイトも登録、掲載できるようになっている。

ユーザーが見つけた裏サイトを登録できる学校裏サイト申請画面

検索方法は、例えば調べたい学校が小学校なら、小学校をクリックした後、どの都道府県かを選択。市町村単位にまでエリアを絞ると、該当市町村にある学校が全て表示されるので、調べたい学校をクリックする。

もしその学校に裏サイトがあれば、URLとサイト名が表示される。また、裏サイトチェッカーからのアクセス件数、認証などの閲覧制限の有無、PC/携帯端末からのアクセスの可否などの情報も合わせて提供。表示画面の下部にある「学校裏サイトを申請する」からは、ユーザーが見つけた裏サイトを申請できるようになっている。

トップページには「新着の学校裏サイト情報」や「学校裏サイトクリックランキング」を掲載。具体的に調べたい学校がなくても、裏サイトとはどういうものかなどについて知ることもできる。

なお、公立・私立を問わず、ほとんどの小中高学校が掲載対象となっている。ただし、現時点では学校裏サイトのURLまで登録されている学校は少ないようだ。試しに学校裏サイトの実態をのぞいてみたい場合は、トップページの「新着の学校裏サイト」をチェックしてみるとよい。誹謗中傷もあれば他愛もない話題もあるほか、中には1年以上更新されていない学校裏サイトも。

サイブリッジでは、学校裏サイトチェッカーのサービス開始に関し、「教職員や保護者の利用を見込んでいるが、裏サイトはマイナスなものだけではないので、学校のOBらにも利用してほしい。現在掲載しているサイトはまだ少ないが、今月中に1万サイト、年内には文部科学省が探し出した3万8,000件規模の掲載を目指す」と話している。

ネットいじめの実態についてはこちらのレポートを参照

【レポート】想像を超えた"ネットいじめ"の世界に絶句… - 学校裏サイト対策講座が実施