JEITAは28日、"テレビ放送からの私的録画に関するアンケート調査"と"音楽CDからの私的録音に関するアンケート調査"の結果を発表した。
各メディアでも報じられているように、ダビング10の開始時期は当初予定していた6月2日は現実的に不可能となっている。Dpaの サイトによると,13日に行われた情報通信審議会の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」で、ダビング10の運用開始の合意が得られなかった。つまり、ダビング10はいつからスタートするのか、という問題ではなく、スタートできるのかという状況になりつつある。私的録音録画補償金制度の対象に、DVDやHDDを搭載したレコーダー(さらにPCなどの汎用機器)やデジタルオーディオプレーヤーなども含めるべきという、コンテンツホルダー側の意見と、それに反対する機器メーカー側の意見の対立がおもな理由だ。
アンケートが実施されたのは4月18日~21日。今回のアンケートの確実な内容を知りたい方はJEITAの サイトを参照してほしいが、あえて要約すると、テレビのほうは「デジタル放送にはコピー制限がかけられているのに、録画用のDVDなどのメディアに私的録画補償金がかけられていることについて、どのように思いますか」といった感じになる。また、音楽CDのほうも同様に「CD-R/RWやMDなどのメディアに私的録音補償金がかけられているのに、デジタル携帯オーディオプレーヤーに対しても私的録音補償金がかけられることに対してどのように思いますか」といった感じだ。
詳細はJEITAのサイトをご覧いただくとして、おもしろい結果も出ている。CDの購入枚数は、最近増えたか、減ったかという質問で、「減っている」と回答した人にその理由を尋ねたところ、上位に上げられた答えは、「レンタルショップから借りたCDからのリッピング」「購入したい音楽の減少」「CDに使えるお金が減った」「ネットの音楽配信サービスを利用」「音楽への興味が減った」となっている。ネットからの配信を除くと、車の販売台数の減少に関するアンケートを取っても、同じような結果になりそうだ。
また、テレビのほうでは、レコーダーを購入した人のうち、約16%の人が録画に使用していないと回答しており、これについてJEITAでは、「プレーヤーとしてしか使っていないのでは」と、分析している。