Booksベストセラー週間総合ランキング5月16日~5月22日では『怪盗クイーンに月の砂漠を ピラミッドキャップの謎 後編』(はやみねかおる)など2タイトルが新登場でトップテン入りした。

5月16日~5月22日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
2位 B型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
3位 A型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
4位 ヘキサゴンドリル(2)(扶桑社)
5位 脳を活かす勉強法(PHP研究所) 茂木健一郎
6位 新・人間革命(18)(聖教新聞社) 池田大作
7位 余命1ヶ月の花嫁(マガジンハウス) TBS「イブニング・ファイブ」
8位 ダーリンは外国人 with BABY(メディアファクトリー) 小栗左多里/トニー・ラズロ
9位 傷物語(講談社) 西尾維新
10位 怪盗クイーンに月の砂漠を ピラミッドキャップの謎 後編(講談社) はやみねかおる

新登場10位の『怪盗クイーンに月の砂漠を ピラミッドキャップの謎 後編』(はやみねかおる)は、正体不明の怪盗クイーンが活躍する小説シリーズの新作。天使のような美貌を持ち、飛行船で気ままに暮らす怪盗クイーンがピラミッドの謎に迫り、地球を滅亡させようとする陰謀と対峙する。著者は子どもたちに本を読ませたいとの動機から作家の道に足を踏み入れた経緯があり、子どもにも楽しめる小説となっている。

単行本ノンフィクション部門に目を移すと、『おつまみ横丁』(瀬尾幸子/編集工房桃庵)が新登場で9位にランク入りしている。これは、普段台所や冷蔵庫にあるものを少しの手間で気の利いたおつまみにしてしまおうというレシピ集。普段料理をしない人や男性でも簡単にできそうなおつまみが満載で、すぐに実践したくなる料理本として人気を集めている。

今週の注目

萌え萌え戦乙女事典 (イーグルパブリシング/戦乙女事典制作委員会/1,500円(税別)

古今東西、文明の歴史は戦いの歴史であった。歴史上には様々な軍隊と戦法と武器が存在し、自軍および自国を勝利に導くためにそれらは常に磨き上げられてきた。すべての目的は、敵に勝利すること。現代のような兵器が発達していない時代には、兵士個々の体力や筋力が戦場での生死を分けることも少なくなかったことだろう。

だが、体の大きさや筋力の強さが求められる戦場にあって、明らかに場違いとも思える人物が存在したのもなぜか古今東西に共通していた。それが本著で言う"戦乙女"である。本著では、ヨーロッパ・中国・日本・その他の地域・近現代に分け、ジャンヌ・ダルクをはじめとした「戦う女性」45人を紹介している。紹介に当たっては主だったエピソードやその後の人生が簡潔に説明されているため、人物事典として実用性バッチリ。日本の戦乙女としては、木曽義仲の妻「巴御前」や女性城主として戦国を行き抜いた「井伊直虎」らを紹介している。よく知られた歴史の少し向こうに"戦乙女"がいたことを知ると、歴史が一層楽しく感じられるかもしれない。なお、タイトルに「萌え萌え」とある通り、本著では戦乙女たちが42人のイラストレーターたちによって"萌え絵風"に描かれている。可愛いものから凛々しいもの、さらにお色気満点のものなど、イラストの違いでも楽しめる一冊。