Xbox 360/PS3/PC版が発売されているカプコンの『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』は、「グランドセフトオート」シリーズや「トゥームレイダー」シリーズ、「スプリンターセル」シリーズといった海外メーカー製の大ヒットタイトルがひしめく「サードパーソン・シューティング(TPS)ゲーム」ジャンルに殴り込みをかけ、見事にワールドワイドで160万本以上の売り上げを達成するというスマッシュヒットを飛ばした作品。2006年末にXbox 360版がリリースされて以来、いまだに毎夜オンライン対戦は大いなる盛り上がりをみせている。

5月29日にいよいよXbox 360版(左)が発売となる『ロスト プラネット コロニーズ』。PC版(右)の発売は6月5日の予定

その『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』のオンライン対戦を大幅に強化した最新作「ロスト プラネット コロニーズ」がPCとXbox 360向けにまもなくリリースされる。オンライン対戦ルールとオンライン戦専用キャラの追加など、最新作ならではの魅力も多数あるが、特に目玉といえるのがPCとXbox 360のクロスプラットホーム対戦に対応したところ。ハードウェアの垣根を越えて、熱い戦いを繰り広げられるようになったのだ。その発売に先駆け、カプコンでは5月17日にメディア先行体験会を開催。一足早く、クロスプラットホーム対戦や新ルールでのオンライン対戦を体験できたので、今回はそのレポートを中心にお届けしていきたい。

多くのメディアが集まり、熱い対戦が繰り広げられた。写真は懸命に戦うゲーム好きだが腕はイマイチの筆者

先行体験会のあと、トライアルミーティング(ユーザー体験会)も行われ、約40名のロスプラファンが集まった


「エイクリッドハンティング」で怪獣気分!?

「ロスト プラネット コロニーズ」で追加されたオンライン対戦ルールは全部で7種類。先行体験会で、筆者はそのいくつかを実際にプレイできた。そのひとつが、プレイヤー同士が協力して極寒の星「EDN-3rd」の原住生物エイクリッドを倒す「エイクリッドハンティング」。ユニークなのが、プレイヤーの誰かがランダムでエイクリッド側になること(エイクリッドを操れる)だ。エイクリッドは、HUMAN(通常のプレイアブルキャラクター)を一撃で倒せるほど攻撃力が高く、非常に頑丈で、能力自体には圧倒的な差がある。しかし、筆者は一度だけエイクリッド側(キャラはクラッティス)となったが、巨体だけに攻撃ボタンを押してから実際に攻撃を繰り出すまでに時間がかかり、思い通りに相手方のHUMANを倒すことができない。大振りな攻撃が多く、とても狙いをつけにくいのだ。怪獣気分を味わえるのはおもしろいが、HUMAN側になって周りのプレイヤーと協力しながらエイクリッドに立ち向かうほうが「正義の味方」的な気分で楽しめた。

エイクリッドとHUMANの戦いになる「エイクリッドハンティング」。ランダムでプレイヤーがエイクリッドを操れるのがおもしろいところである


「エイクリッドエッグ戦」はチームワークが鍵

続いては「エイクリッドエッグ戦」。これは、チームカラー(赤または青)のエイクリッドエッグを自陣のゴールまで運んだ数を競うというものだ。FPSの世界では「キャプチャー・ザ・フラッグ(旗を自分の陣地は持ち帰る対戦ルール)」として知られるものと同じと思ってよさそうだ。敵チームにエッグを奪われないように守るか、とにかくエッグを持ち帰ることを優先するべきか、マップを考慮した作戦とチームワークが要求されるルール。今回は、友人同士でのプレイというわけではなかったので、少々連携が難しく、その真の楽しさというところまでは味わえなかった。ボイスチャットなどでコミュニケーションを取りながらプレイすると最高に楽しいだろう。

エッグをチームのゴールに運ぶ「エイクリッドエッグ戦」。チームワークが求められるゲームモードだ


「カウンターエッグ」は熾烈な頭脳戦……

次は「カウンターエッグ(チーム戦)」。これはマップにひとつだけあるエイクリッドエッグをチームで所持している時間を競うもの。残り所持時間がゼロになると勝利となる。エッグの位置はレーダーで表示されるものの、筆者がプレイしたマップは構造がかなり複雑で、エッグを持った敵チームのプレイヤーを筆者のチームは誰も発見できないまま、あっさりと終わってしまった。これはあくまでもマップを初見だったことが最大の理由であり、マップの作りを把握したプレイヤー同士が戦えば、かなりの頭脳戦になりそうな印象。どこに隠れるのが一番よいかを考えるのはおもしろそうだ。ちなみに、このカウンターエッグは個人で所持している時間を競う「個人戦」も用意されている。

エッグの取り合いになる「カウンターエッグ」。確保したエッグをどこに隠すのかが重要になりそうだ


「VSデストロイ」は強烈な総力戦……

続いて、相手チームのリーダーが乗る「バイタルスーツ(VS)」を破壊するか、戦力ゲージをゼロにすると勝ちになる「VSデストロイ」も体験。"デストロイ"というだけあって総力戦といった感じだ。強烈な押し合いが楽しいゲームタイプといえる。このほか、プレイはできなかったが、マップに1つしかない"データポスト"の起動時間を競う「カウンターポスト」、相手チームのプレイヤーを倒した数を競う「ポイントサバイバル」も新たなルールとして追加されている。

リーダーの乗るVSを倒すのが大きな目的となる「VSデストロイ」。総力戦になるのがおもしろいモードだ


新要素満載で前作ファンも十分楽しめる

このほか、オンラインバトル専用に追加された要素が目白押しなのも『ロスト プラネット コロニーズ』の特徴だ。マップは「十砲都市」「ロストアリーナ」など4種類が追加され、キャラクターはロボットや女性などの4体が追加。武器はHUMAN用だけで4種類、グレネードが2種類など全部で10種類も増えている。さらに、システムリンクをサポートし、Xbox 360を最大16台まで接続してのオンラインバトルが可能となっている。仲間同士でXbox 360を持ち寄って、対戦に熱狂するのもアリだ。ちなみに、旧作の「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」と接続して対戦……というのは残念ながら不可である。

対戦ルール以外にも新マップや新武器など数多くの新要素が盛り込まれている

シングルプレイとしては、『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』が丸ごと入っているのに加え、ボスと連戦する「トライアルバトルモード」、敵やオブジェクトを壊してスコアを競う「スコアアタックモード」などが新たに加わっている。オンライン対戦の充実度はもちろん、シングルプレイもしっかりとパワーアップ。既存のロスプラファンはもちろん、これまでにプレイしたことがなかった人にも十分オススメできる1本といえそうだ。

ちなみにこのマシンは、会場に設置されていたScullTrailマシン。デュアルCPUで計8コアとなるCPUパワーに加え、Quad SLIをサポートすることで、驚異的なフレームレートを叩き出す。『ロスト プラネット コロニーズ』を満喫するのに最適な1台だが、価格はなんと100万円オーバー……

ゲームタイトル ロスト プラネット コロニーズ
対応機種 Xbox 360
PC (Win XP/Vista)
ジャンル アクションシューティング
発売予定日 2008年5月29日 (Xbox 360)
2008年6月5日 (PC)
価格 6,290円 (Xbox 360)
6,290円 (PC)
CEROレーティング C (15才以上対象)
PC版の動作環境については公式ページを参照
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