日立アプライアンスは21日、洗濯乾燥機「ビートウォッシュ」シリーズの新モデル「BW-D9JV」「BW-D8JV」と、同じくビートウォッシュ洗浄方式を採用した全自動洗濯機「BW-8JV」「BW-7JV」を発表した。発売は6月10日の予定。価格はオープンで、市場価格は、BW-D9JVが21万円前後、BW-D8JVが17万円前後、BW-8JVが10万円強、BW-7JVが9万円強になると予想される。
洗濯乾燥機2モデルの洗濯/乾燥が可能な容量は、BW-D9 JVが9kg/7kgで、BW-D8JVが8kg/4.5kg(たっぷりコースでは6kgまで)。8kg機のBW-D8JVは、本体サイズが560(W)mm×1,011(H)mm×625(D)mmとスリムなため設置場所を選ばないという。また、全自動洗濯機は、BW-8JVが洗濯容量8kg、BW-7JVが洗濯容量7kg。両モデルとも、化繊4kgまでに対応可能な簡易乾燥機能を搭載する。
今回のモデルで第5世代目になるビートウォッシュシリーズは、2006年に発売された第3世代以降のモデルが、風呂の残り湯を洗濯に使いやすい機能を特長としており、商品名に「湯効利用」というサブネームが付けられている。環境省の調査(※1)によると、節水は、個人が行っている地球温暖化対策の代表格で、調査対象となった20歳以上の男女のうち「風呂の残り湯を洗濯に使い回す」と回答した人の割合は49.6%に上る。ところが、同社の調査結果では、風呂の残り湯に衛生面で不安を感じるという人が少なくないことから、新モデルに新たに採用されたのが、「Ag除菌お湯取ユニット」。残り湯を吸い取る部分に、2層のフィルターとAgビーズとを装備したもので、残り湯の中の雑菌などを強力に除去することが可能としている。Ag除菌お湯取ユニットは、毎日2時間程度使用した場合でも、約9年の寿命がある。また、ユニットの洗濯機への取り付け部分は、現行のお湯とりホース吸い口と互換性があるとのこと。そのため、ビートウォッシュシリーズに限らず、同社製の洗濯機ならば使用することができる。なお、ユニット単品での店頭販売も行われる予定(店頭価格4,000円前後)。
※1 出典「地球温暖化対策に対する国民の意識調査 - 今家庭で行っている地球温暖化対策」
BW-D9 JVでは、9kgの衣類を水道水のみで洗濯した場合、水の使用量は約75Lと、業界No.1の節水性能を実現している。また、「湯効利用」で風呂の残り湯を使用すると、7kgの洗濯から乾燥までを僅か15Lの水道水で行える。この節水性の高さは、写真の「節水循環ポンプ」や「湯サイクルエンジン」の採用などによるものだという。
また、ビートウォッシュは、通常の縦型洗濯機にあるパルセーターの代わりに、「ダブルビートウイング」と呼ばれる、パルセーターの凹凸を強調したような部品を搭載している。パルセーターが水流をつくるの対して、このダブルビートウイングの役割は、洗濯物を押し洗い/たたき洗い/もみ洗いするというもの。実際に動作しているところを見ると、ダブルビートウイングが、洗濯物を上に立て続けにほうり投げるという状態になる。つまり、ドラム型洗濯機が、ドラムの回転によって衣類が落下させることで行っていることを、ビートウォッシュではモーターの力で、より強力に行い、洗浄力を高めているという。このほか、洗濯液を洗剤の効果がより発揮しやすい温度まで温めてから洗濯を行う「ホット高洗浄」や、濃度の高い洗浄液を振りかけて効率的に衣類に浸透させる「オートナノミセルシャワー」などといった洗浄力を高める技術も搭載されている(オートナノミセルシャワーはBW-D9VJのみ)。また、すすぎ行程では、ドラム型の洗濯機とは異なり、水を溜めてすすぎを行うことができるため、同社のドラム型と比較して衣類に残る洗剤成分が少なくなるという。
ユーザーインタフェースにも、新たな機能が追加されている。操作パネル中央に、音声ガイドのための「おしえて」ボタンを新たに装備。従来の音声ガイド機能では、コース内容の案内やエラー発生時の報知のみだったが、新型ビートウォッシュでは、このボタンを押すと、例えば「洗濯物の重さを量っています」など、洗濯機が現在何を行っているのか説明する「運転内容ガイド」を装備。また、エラーが発生した場合には、エラーの内容や対処方法を説明する「エラーガイド」機能も搭載されている。