テレビ東京は20日、8月8日に開幕する北京オリンピックの模様を伝えるメインキャスターにフリーアナウンサーの草野仁、トリノ五輪フィギュアスケート金メダリストの荒川静香を起用すると発表。同局で会見が行われた。
4年に1度の夏季オリンピックは今回で29回目。8月24日に幕を閉じるまでの17日間、世界一の座をかけた各種競技の熱戦が北京で繰り広げられる。柔道やレスリング、サッカー等を中継するテレビ東京は、元NHKアナウンサーで1976年のモントリオールから1992年のバルセロナまで過去6大会の放送経験がある草野と、冬季オリンピックの金メダリストである荒川をメインに、アスリートの真剣勝負を伝えていく。
注目している選手を訊かれた草野は「大会2連覇がかかるレスリングの吉田沙保里選手。世界が吉田対策をしてくる中で、どう跳ね返すかを楽しみにしています」と熱く回答。同じくレスリングの浜口京子選手にも期待を寄せ、「片腕で35kgのダンベルを持ってトレーニングをしていると聞いています。片腕で35kgを持てる人は男でもいないですよ」と自身もウェイトトレーニングを欠かさない肉体派ならではのコメント。また、今回は大会を伝える側となった荒川は「一つでも上へ、一つでもいい記録を、という思いはどの選手も持っていると思います。選手のひたむきな姿をアスリート目線で活き活きと伝えていきたい。ただ正直なところ、自分が出場するよりもはるかに緊張しています(笑)」と語り、会場の笑いを誘った。
「本番はベストコンディションで」と選手にエールを贈る草野 |
「鈴木大地のバサロ泳法」を鮮明に記憶していると語る荒川 |
同局の看板アナウンサーで、前回アテネ大会に続き2度目のオリンピック担当となる大橋は「毎日のようにメダリストにインタビューをした。寝不足にもなったが、幸福な3週間だった」と前大会を振り返った。今大会については「伝える側のスペシャリストである草野さんと、実際に金メダルを取られた荒川さんの2人がいる。こんなに説得力のある放送はないのではないか」と語り、放送への意欲をにじませた。
テレビ東京では、柔道・決勝(男子81kg級、女子63kg級)、レスリング・女子決勝(フリースタイル48kg級、フリースタイル55kg級)、体操・種目別決勝(男子あん馬ほか)、サッカー・男子決勝を放送する予定となっている。