セイコーエプソンは20日、オフィリオプロジェクタ9モデルを発表した。すべての製品で液晶パネル技術である3LCD方式を採用しているため、明るく自然な色合いに加えてちらつきがないのが特徴。さらにRoHS指令準拠など、環境にも配慮した構造になっている。また、パソコンのワイド化を考慮してWXGA(1280×800ドット)のワイドアスペクト比の自社開発液晶パネルを搭載したモデルも用意されている。
ラインアップは、ユーザの要望にきめ細かく応えられるようにモバイルタイプの「EB-1735W」「EB-1730W」「EB-1725」「EB-1720」、高輝度タイプの「EB-G5350」「EB-G5200W」「EB-G5100」、超短焦点モデルの「EMP-400W」、教育現場向けの「EMP-823」の4シリーズ9製品。発売は、6月上旬から8月下旬にかけて順次開始されていく予定だ。
モバイルタイプの「EB-1735W」(44万8,000円税別)、「EB-1730W」(40万8,000円税別)、「EB-1725」(39万8,000円税別)、「EB-1720」(35万8,000円税別)は、アスペクト比4:3と16:10のモデルを用意し、E-TORL(多重反射式高効率)ランプによって、3000ルーメンの明るさを実現。厳しい条件が多いモバイル環境における視認性をアップしている。今回のモデルは、薄型のデザイン、前面排気、単脚、スライド式レンズカバー、クールダウン不要のワンッッチオフなどを採用。「EB-1735W」と「EB-1725」は、パソコンとUSBケーブルで接続するだけで投写できるUSBディスプレイ機能を搭載している。この機能は、音声の出力もプロジェクタから可能で、2系統のパソコンを同時に接続することもできる。さらに無線LANユニットを標準で搭載し、アドホック接続を簡単にする「クイックワイヤレス用USBキー」(1万円)にオプションで対応できるため、講演者は自分のパソコンにUSBキーを差すだけで速やかに映像を投写することができる。発売は、「EB-1735W」と「EB-1730W」が8月下旬、「EB-1725」と「EB-1720」が7月下旬を予定している。
高輝度タイプの「EB-G5350」(84万8,000円税別)、「EB-G5200W」(84万8,000円税別)、「EB-G5100」(69万8,000円税別)は、交換が可能なセンター配置レンズに加えて、天井から吊るして使用する際に便利な機能を搭載。端子部パネルカバーの装備や側面からのランプ交換、主電源を切ってシャットダウンできるダイレクトパワーオンなどに対応している。従来は排気が備わっていた本体底面は、天井設置時にホコリやチリが流入しないように横から吸気して前面に排気するシステムを採用し、フィルタの交換も前面から行なうことができるようになった。従来からのシリアルインタフェースであるRS-232Cに加えてネットワーク用のRJ45を備え、ブラウザやユーティリティソフトなどによる遠隔地からの制御や監視にも対応している。発売はすべて6月下旬を予定している。
超短焦点モデルの「EMP-400W」(44万8,000円税別)は、WXGA対応で巨大なレンズによって60型画面を65cmという短い距離で投写可能なモデル。短焦点ながら1800ルーメンの明るさを実現し、10Wのスピーカを内蔵。クールダウンなしで電源を切ることができるダイレクトシャットダウンやタテ台形補正機能などを装備している。発売は6月上旬を予定。
教育現場向けの「EMP-823」は、「EMP-822」の後継モデルで、2600ルーメンの明るさと10Wの内蔵スピーカを備えるモデル。価格は19万8,000円と教育機関でも導入しやすい設定となっている。発売は6月上旬を予定。