日本PTA全国協議会は15日、2007年度の「子どもとメディアに関する意識調査」の結果報告書を発表した。同報告書によると、調査対象となった中学2年生の半数以上が「深夜でもかまわずメールする」と回答したほか、2割以上が「メールの返信がないと非常に不安」と回答するなど、メールに生活が振り回されている中学生の実態が明らかとなった。
同調査は、2002年度から実施している「テレビメディア・インターネットなど社会環境についての意識調査」を2005年度から現在の名称に変更。2007年度の調査では、「携帯電話・PHSの利用」「パソコンの利用」などを重点項目とし、全国の小学5年生2,400人とその保護者、全国の中学2年生2,400人とその保護者らを対象にアンケート調査を行い、いずれも回収率は70%以上だった。
同報告書によると、「携帯電話・PHSを使用する上で起こること」に関する中学2年生に対する質問では、半数以上となる51.4%の生徒が、「深夜でもかまわずメールする」と回答。また、24.3%の生徒が、「メールの返信がないととても不安」と回答した。
さらに、11.9%が「すぐに返信しないで、友達にキレられたことがある」、34.9%が「親の知らないメル友がたくさんいる」と回答するなど、"メール漬け"ともいえる中学生の生活実態が明らかとなった。
一方、メールが生活の中心となりながらも、14.0%が「友達にも相談できないことがある」と回答、必ずしもメールで十分なコミュニケーションがとれていないことも判明。また、34.7%が「思わず使用料金を使いすぎてしまう」と回答、金銭的に親に負担をかけるケースが多いことも分かった。
さらに、小学5年生、中学2年生の保護者に「子どもの携帯電話・PHS使用について心配な点」を聞いたところ、31.5%が「メール機能などの悪用や学校掲示板などによるいじめや恐喝」を挙げており、現在問題となっている「学校裏サイト」やメールを通じたいじめに関し、親の心配が高まっている現状も明らかとなっている。