イー・アクセスは14日、2007年度通期(2007年4月-2008年3月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比20.1%増の675億6,400万円、営業利益は同576%増の70億9,200万円、当期純損失は63億5,100万円(前年同期は純利益9億900万円)だった。

同社は2007年5月31日付けで、それまで連結子会社だったイー・モバイルの株式の一部を売却しており、イー・モバイルは連結対象から外れた。これにより、今回の連結決算においてイー・モバイルの業績は、2007年4月・5月のみ連結され、2007年6月以降は投資損益として反映されている。

ADSLを中心としたネットワーク事業で、低価格サービスを利用する加入者の割合が上がったため売上が落ちている(前年同期比3.0%減)が、イー・モバイル向けの端末を開発するデバイス事業の開始などにより、全体では増収とした。イー・モバイルはサービス立ち上げに伴う先行投資のため損失を計上しているが、これが連結されたのが2カ月のみのため営業利益は増加、一方投資損益として反映されることにより経常損失が拡大、最終損益は赤字となっている。

2008年度はイー・モバイルが期初から連結対象外となる。業績予想は、売上高800億円(2007年度比18.4%増)、営業利益127億円(同79.1%増)、当期純損失103億円としている。このうち、イー・モバイルの持分法投資損益を160億円程度の損失と見込む。ネットワーク事業における減収傾向は続くが、2007年度同様にデバイス事業の売上増がそれを上回るとしている。