トップツアーはこのほど、旅行を通じで環境保護に参加できる2つのプログラムを提供開始した。両プログラムとも、法人団体や教育旅行団体向けに作られており、具体的なエコツアーは組まず、通常旅行に付加する形で"ECO旅"を楽しめるようになっている。また、個人旅行への組り込みについては検討中としている。

用意されるプログラムは、植林に関するものとカーボンオフセットの考え方に基づいたものとなる。前者では、以前から同社が行っていた取り組みを基にして植林に参加できるツアーを実施。今回新たに提案するプログラムでは、NPO法人緑化ネットワークに寄付をすることで、実際に植林に参加しなくても、中国・ホルチン砂漠に植林するプロジェクトに一役買うことができる。寄付金は1口150円、苗木1本分から参加可能だ。参加者には、「CO2削減と緑化運動参加証明書」を渡される。

後者では、旅行中に交通機関から排出するCO2量を相殺するに相当するグリーン電力(自然エネルギーを利用した電力)量を算出し、参加者に費用を負担してもらうというもの。同プログラムは、日本自然エネルギーの進める「グリーン電力証書」システム事業を活用したプログラムとなっており、参加者には「グリーン電力証明書」を発行する。

またJTB西日本では、4月上旬より発売された旅行企画「LOVEARTH ~eco旅 ええ旅 できることからはじめよう~」が順調なすべりだしをみせている。同企画はカーボンオフセットのシステムを取り入れたもので、発売からわずか1カ月で5つのツアー実施が決定しているという。現在も、12団体において具体的な打ち合わせを進めているとのこと。

この状況について、JTB西日本広報担当は「お客様の意見として多かったものは、『ecoに関して、具体的にどう取り組んでいいかわからなかった』ということです。同企画では、社員旅行や教育旅行に組み込むことで気軽に環境保護に参加できるとともに、社員教育にもつながるということで多くの団体様からご支持いただいております。今後は団体様向けのコースを拡大しつつ、まだ全体的にエコへの関心が薄いとされる、個人旅行者への取り組みも検討していく予定です」としている。