トヨタ自動車は12日、都内にて同社のフラッグシップミニバンとしてフルモデルチェンジした大型ミニバン「アルファード」と姉妹車「ヴェルファイア」の発表会を開催。女優の釈由美子も新型車披露イベントに出席し会場を盛り上げた(詳細はこちら)。「アルファード」は全国のトヨペット店を、「ヴェルファイア」は全国のネッツ店を通じて、同日より販売を開始。2.4Lの4WD車のみ、8月1日に発売する。価格は両モデルとも300万円~450万円。また両モデルをベースとする福祉車両「ウェルキャブ」も設定された。価格は316万2,000円~482万円となっている。

新型車両を発表したトヨタ自動車 取締役社長 渡辺捷昭氏

今回発表された新型車両のテーマは「威風堂々、ミニバンの頂点」。アルファードは「上品」「洗練」を、ヴェルファイアでは「力強さ」「先進性」をキーワードにデザインされた外観が特長となっている。また、「存在感と高級感を追求」「究極のおもてなし空間」「高い動力性能と低燃費を両立」「クラストップレベルの安全性能」の4点が両モデルに共通するコンセプトとして挙げられた。

2002年の発売以来、フルモデルチェンジは今回が初めてとなる「アルファード」

「ヴェルファイア」。車名は、英語の「VELVET(もの静かな)」と「FIRE(情熱)」に由来する造語でクールな情熱をもつ車を意味する

高級感あるインテリアを備えたゆとりある室内空間

中でも最大の特長として挙げられたのは「究極のおもてなし空間」。新型車両では、新プラットフォームを採用したパッケージにより、室内高を10mm、室内長については75mm拡大し、室内空間の拡大と乗降性の向上を図っている。またセカンドシートに、大型ヘッドレスト・アームレストを備えた「エグゼクティブパワーシート」や、サードシートまで続く「LED室内間接照明」などを採用。「エグゼクティブパワーシート」では、最大78度の無段階調整可能なパワーリクライニングでゆとりの室内空間を演出するという。さらに、合計18個のスピーカーをもつ「トヨタプレミアムサウンドシステム」を搭載し、豊かな音の拡がりを実現。フロントスピーカーには音をより明瞭に再現する「竹繊維スピーカー」をカーオーディオとして初めて採用したほか、後席の音質を向上させる「スライドドアスピーカー」も備えている。

性能面では、新搭載のV6 3.5L Dual VVT-iエンジンを6 Super ECT、2.4L VVT-iエンジンをSuper CVT-iと組み合わせることで優れた動力性能を実現した。併せて空力特性の改善などにより、従来型車と比べ、排気量を3.0L(2WD)から3.5L(2WD)にアップしながらも約7%、2.4L(2WD)では約20%と燃費性能も向上させている。また低全高・低床パッケージによる低重心化、ワイドトレッド&ロングホイールベースにより、ロールの少ない優れた操縦性・走行安定性を実現させた。

「上質な乗り心地を実現している」と語るトヨタ自動車 取締役社長 渡辺捷昭氏

このほか、新モデルでは2.4L(2WD)で11.6km/L(CO2排出量:200g/km)を実現し、「平成22年度燃費基準+25%」を達成。さらに、全車で「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定を取得している(グリーン税制による減税措置対象車)。

登壇したトヨタ自動車 取締役社長 渡辺捷昭氏は「高級ミニバンとして確固たる地位を築いてきたアルファードをフルモデルチェンジすることで、車と接する全ての時間でオーナーとしての誇りを感じてもらえるミニバンとした」と同車両を紹介。販売計画は月間各3,000台だが、受注は当初1ヶ月で合計1万2,000台を目指していくという。

「アルファード」CM

「ヴェルファイア」CM