オリンパスイメージングは、同社のデジタル一眼レフカメラ「E-510」の後継機として、顔認識機能やボディ内手ぶれ機構を搭載した「E-520」を2008年5月末に発売する。また、標準ズームレンズ「ズイコーデジタル(ZUIKO DIGITAL) ED 14-42mm F3.5-5.6」をセットにしたレンズキット、さらに望遠レンズ「ズイコーデジタル ED 40-150mm F4.0-5.6」を加えたダブルズームキットも発売される。価格は全てオープンだが、推定市場価格はボディが約8万円前後、レンズキットが約9万円、ダブルズームキットが約11万円。
「E-510」は、2007年6月に発売されたデジタル一眼レフカメラ。ボディ内手ブレ補正機構や超音波を採用したダストリダクションシステム、ライブビュー機能などを小型・軽量化したボディに搭載し、好評を得ていた。今回の「E-520」は、このE-510の後継機にあたる。ボディサイズはE-510と全く同じだが、重さは5g増えて475gとなった。
E-510のライブビュー機能は通常撮影時と同じ位相差式AF(オートフォーカス)を採用していたが、E-520ではE-420と同様のコントラスト検出式AF方式「ハイスピードイメージャーAF」を採用。これは今年4月に発売されたE-420と基本的に同じシステムで、最大8人まで同時に認識する顔検出機能、それに伴う背景と顔の露出を最適化する機能「フェイス&バックコントロール」なども搭載する。
コントラスト検出式AFが使用できるのは、同日発表されたレンズ「ED 9-18mm F4.0-5.6」のほか、「ED 14-42mm F3.5-5.6」「ED 40-150mm F4.0-5.6」「ED 25mm F2.8」と組み合わせた場合、およびパナソニック製のレンズとなる。対応レンズの詳細についてはホームページで確認できる。それ以外のレンズでは、測距点3点の位相差式AFでのライブビューのみが可能となる。
E-520の撮像素子は有効1000万画素の4/3型Live MOSセンサー。マウントはフォーサーズとなる。液晶モニターは23万画素2.7型のハイパークリスタルII液晶。視野角は上下左右176度を確保している。ボディ内手ぶれ機構は、E-510同様に超音波アクチュエーター(SWD=Supersonic Wave Drive)による撮像素子シフト式を採用し、最大4段分の補正効果を可能にしている。さらに、横位置だけではなく縦位置での水平方向の流し取り撮影にも対応するようになった。
同社フラッグシップモデルの「E-3」に搭載して好評を得たワイヤレス機能に対応した内蔵フラッシュをE-520にも搭載。外部フラッシュ「FL-50R」「FL-36R」を用いると、外部コマンダーなしで多灯フラッシュ撮影が可能になる。また、水深40mまでの耐圧仕様を施したE-520専用防水プロテクター「PT-E05」、水中撮影外部フラッシュ「UFL-2」の発売も2008年に予定されている。価格はともに未定。
E-520の主な仕様は以下のとおり。フォーサーズマウント、4/3型LiveMOSセンサー、有効1000万画素、撮像感度:ISO 100~1600、ファインダーの視野率は約95%、電子制御フォーカルプレーンシャッター、シャッター速度:1/4000~60秒(バルブ可)、連続撮影:約3.5コマ/秒(RAW:最大8コマ、JPEG:圧縮率・画素数による)、内蔵フラッシュ:ガイドナンバー約12(ISO100・m)、記録メディア:CFカード・xDピクチャーカード、サイズ:136(W)×91.5(H)×68(D)mm、重量:約475g(本体のみ)。