米コロラド州に住む女性が10年にわたり自宅のクローゼットに放置し、ゴミ同然に扱っていた絵画が8日、オークションで10万3,000ドル(約1,060万円)で落札されたと、米『BUSINESS WIRE』が報じた。
記事によると、この女性は10年前から所持している油彩絵画を引越しの際に発見。彼女はその絵をはじめは処分するつもりだったが、「もしかしたら価値があるかもしれない」と直感し、テレビで紹介されていた「WorthPoint.com」のチーフ鑑定士・Thom Pattie氏に絵画のデジタル画像を送信した。「WorthPoint.com」とは、アートや骨董品、コレクションの売買や、情報交換を行う、コレクターのためのソーシャルネットワークサービス。メンバーは専門家による骨董品の鑑定を9.95ドル(約1,000円)から受けられる。
鑑定の結果、この絵画は20世紀に活動した、日本人画家の荻須高徳氏による「Coin De Paris, Rue de Meaux.(パリの一角、モー通り)」という作品と判明。荻須氏はパリやベネチアの街角の絵を多く描き、国際的な美術愛好家たちの間では著名な画家だ。
Pattie氏によって1万ドル(約103万円)の値打ちがあると評価されたこの絵画は、複数のオークションハウスに出品され、最終的にサザビーズで落札された。