米Advanced Micro Devices(AMD)は7日(現地時間)、同社サーバ/ワークステーション向けプロセッサの最新ロードマップを発表した。同社初の45nmプロセッサの登場は2008年後半となる見込みで、6コア搭載の新プロセッサ登場は2009年後半となる。OEMパートナーの要求に応える形で、引き続き消費電力あたりのパフォーマンス(Performance Per Watt)や仮想化(バーチャライゼーション)、機能性などの面を重視していくという。
これは、同社コーポレートバイスプレジデントでサーバ/ワークステーション担当ジェネラルマネージャのRandy Allen氏がプレス/アナリスト向けのテレカンファレンスでロードマップを公開したもの。それによれば、「Shanghai」の開発コード名で呼ばれる同社初の45nmプロセッサは2008年後半に生産が開始される見込みで、プロセッサ間通信にはコヒーレントなHyperTransport 3.0が採用される。またコア間共有される3次キャッシュの容量が2MBから6MBへと増量されるほか、IPC(Instruction Per Clock)にも拡張が加えられている。
Shanghaiに続いては「Istanbul」の登場が2009年後半に控えている。これは現行のSocket F1をベースにコア数を6個まで拡張したプロセッサで、既存のサーバ資産をそのまま活用しつつ、プロセッサパワーの向上を図れるソリューションとして提供される。2-wayまでをサポートし、プロセッサ間接続にはDirect Connect Architectureを用いて通信のボトルネックを低減する。
2010年にはプロセッサの世代交代が行われる見込みで、メモリにDDR3の採用のほか、それにともなう新ソケット規格が登場する。サーバ/ワークステーション向けプロセッサのOpteronの第3世代バージョンは、Socket G34へと移行し、メモリもDDR3を採用する。採用チップセットはAMD RD890、プロセッサ間接続は非コヒーレントなHyperTransport 3.0が利用され、さらに別のHyperTransportリンクが用いられる。このG34世代のOpteronプロセッサの開発コード名は「Sao Paolo(サンパウロ)」で、上記の機能に6コアのデザインを持つ。さらに上位バージョンにあたる「Magny Cours(フランスにあるサーキットコースの名称か)」はこれら機能そのままに12コアを搭載する。Socket G34、RD890、Sao Paolo、Magny Coursともに2010年前半の登場を予定している。