OpenOffice.org開発チームは米国時間の7日、オープンソースのオフィススイート「OpenOffice.org 3.0 Beta (Build BEA300_m2)」を公開した。動作環境はWindowsとLinux、Solaris SPARC / x86とIntel製CPU搭載のMac OS X。標準の配布パッケージでは英語のみサポート、日本語環境で利用する場合は別途配布されるランゲージパックが必要。
今回のリリースは、2008年9月の公開が見込まれる次期メジャーバージョンのパブリックβ版。これまで公式リリースではX Window Systemに依存していたMac OS X版が、描画方式をネイティブ (Aqua) に変更、他のアプリケーションとの親和性および操作性が向上した。
ファイルフォーマットの対応も強化。デフォルトのOpenDocument Format (ODF) 1.2にくわえ、MS-Office 2008 (.docx、.xlsx、.pptxなど)、およびMS-Office 2007以前の形式 (.doc、.xls、.pptなど) が標準でサポートされる。
個別のコンポーネントについても機能の見直しが行われ、表計算の「Calc」では1シートあたり最大1,024列に作業領域が拡大、最適化計算を行うソルバーツールが標準装備されたほか、複数のユーザによる共同作業を可能にするスプレッドシート共有機能が追加された。ワープロの「Writer」は、編集時における複数ページ表示に対応したほか、コメントを常に表示 / 編集することが可能になった。グラフ作成の「Chart」やデータベースの「Base」についても、機能が強化されている。