音声認識をメインにするか、あるいは補助UIとするのか
携帯電話を使った音声認識サービスを簡単に2つほどプレビューしてみたが、同じ音声認識とはいっても、両者の機能に対するスタンスに大きな違いを感じ取ることができた。例えばTellmeのケースでは「Movies」「Weather」といった単語をトリガーにいきなり当該サービスを呼び出せるなど、できるだけ音声による操作のハンズフリー化を目指す傾向がある。一方でYahoo!のケースではあくまで検索窓にいったん結果を返させ、いきなり検索がスタートすることはないなど、あくまで入力の補助機能として考えている。もともと音声ガイドで情報サービスを提供していたTellmeと、インターネットを使ったクエリー検索に定評のあるYahoo!でこうした差が出るのは当然かもしれない。
どちらが使いやすいかは用途によると思うが、もしTellmeがハンズフリーの方向を目指すのであれば、さらなるサービスの改良が必要になるだろう。まず前述のように誤認識の問題で操作にストレスを感じさせないこと、そしてキーボード操作をできるだけ省略化することの2つだ。前の画面に戻るためだけに2クリック以上の操作はできれば避けたい。また携帯特有の小さい画面の見辛さをどのようにカバーするかだ。例えばドライブ用の地図を表示させても、地図画面が小さかったらカーナビ代わりには心許ない。音声ガイド機能や専用のナビゲーションソフトとの組み合わせなど、さらなる工夫がほしい。
MicrosoftがTellme買収を発表したとき、同社のサービスをどのようにWindows MobileやLive Searchと組み合わせるかに興味があった。今回の新サービスはその1つの回答だと思われるが、まだまだ音声入力や携帯電話を使うメリットは活かしきってないようにも見える。米国以外でのサービスインも含め、両者を融合したさらなる可能性を見せてほしい。