スマートフォンの情報サイトである「WindowsケータイFAN」および「htc Fan Site」の共催で25日、NTTドコモが5月に発売する予定のWindows Mobile搭載機「HT1100」(HTC製)のブロガー向け内覧会が開催された。
Windows Mobileスマートフォンのブロガー向けイベントとしては、同様の形式で3月に行われた「F1100」の内覧会に続く開催。会場には実機の試用コーナーが設けられたほか、NTTドコモ、HTCなどから製品担当者が登壇して商品紹介が行われた。
実機の使用感を確かめる来場者 |
F1100同様に"ケータイ"として使えるスマートフォン
NTTドコモ プロダクト部の市川一興氏 |
NTTドコモで商品企画を担当する同社プロダクト部の市川一興氏は、ドコモの商品ラインナップの中でHT1100がどのような位置付けにあたるのかを説明。先に発売されたF1100と同様に「スマートフォンではあるが"ケータイ"として使える」ことを主眼とし、片手で持っても違和感のなく操作できる縦スライド型の製品だが、F1100よりもビジネス色を薄め、一般消費者に使われることを意識したものになっている。
具体的には、画面の上で指をすべらせることでさまざまな操作を行えるHTCの独自技術「TouchFLO」、時計や天気予報といった日常生活の中で頻繁に確認する情報をToday(待ち受け)画面に大きく表示する「HTC Home」といった、Windows Mobileの標準UI(ユーザーインタフェース)に代わる各種UIを用意したほか、オーディオプレイヤーや世界対応のFMラジオなどエンタテインメント機能を充実させている。
また、カラーバリエーションは「Smart Black」と「Pearl White」の2色を用意。市川氏によると、ドコモのスマートフォンとしては初の2色展開だという。
TouchFLOは「取説いらずの使いやすさ」
HTC Nippon ビジネス・ストラテジー&マーケティング本部の田中義昭氏 |
続いて製造元のHTC Nipponから、ビジネス・ストラテジー&マーケティング本部 ディレクターの田中義昭氏が登壇し、HT1100の目玉であるTouchFLOのコンセプトについて説明した。
HT1100では、ディスプレイ表面で指を下から上にこするようにすべらせることで、TouchFLO操作のためのUIが出現する。キューブ状のメニュー画面を搭載しており、指でキューブを転がして機能を選択することができる。また、アドレス帳画面などにおいても、指をすべらせることで画面をスクロールさせ、目的の電話番号の位置までたどり着くといったことができる。
田中氏は、指を速く動かせば画面の内容も速く動く、指を動かした量と同じだけ画面表示も動くといったタッチ操作の直感性は「取扱説明書のいらない直感的な使いやすさ」であるとアピール。幼い子供が新しいおもちゃで遊ぶとき、説明書など読まなくても手で触れることで自然に遊び方を覚えていくが、TouchFLOも同様のわかりやすさを目指して開発されたものと説明した。
Bluetooth搭載で外付けのキーボードやGPSも使用可能
内覧会では、HT1100に対応したBluetoothキーボードも展示された。これを開発・販売する周辺機器メーカー・リュウドの長澤久吉氏は、FOMAではHT1100が実質的に唯一外部キーボードの使える機種であると紹介した。movaのころはキーボードを接続するための有線インタフェースがあったというが、FOMAになってこれがなくなり、モトローラ製の「M1000」(販売終了)を除いてキーボードを接続することができなくなったためという。F1100もBluetooth通信機能は搭載しているが、ヒューマンインタフェースのためのプロファイルが搭載されていないので対応はあきらめたとしている(シリアルポートのプロファイルで接続することはできるが、消費電力が大きいため実用にならないのだという)。
また、htc Fan SiteのkzouさんはHT1100の対応アプリケーションソフトについて「W-ZERO3で使えるソフトはだいたい使えた」と話す。Windows MobileのClassic版、Professional版を想定して開発されたソフトはおおむね動作したという。ただし、ドコモのパケット定額料金プラン「Biz・ホーダイ」のアクセスポイントに接続している間は、PCなどからの接続を防ぐため無線LAN、Bluetooth、USBポートが無効になることに注意する必要がある。例えばBluetooth接続のGPSを使用してハンディナビゲーション機器として使おうとした場合、FOMAのパケット通信とGPSを同時に使うことができないので、地図はWebサービスでなくローカルにインストールして使えるものを用意する必要がある。