Sony Ericssonは23日(英国時間)、2008年第1四半期(1-3月)の業績報告書を発表した。第1四半期は、売上高と純利益がともに前年同期を下回り、市場シェアは1ポイント減の8%となった。これまで順調にシェアを伸ばしてきた同社だが、今期は業界全体の動向を反映し、成長にややかげりが見える結果となった。
同社はこれに先立つ3月、第1四半期は予想値に達しないという業績予想を出していた。今回の業績報告書の内容はこの予想に沿うものとなった。
同期の売上高は27億200万ユーロで、前年同期の8%減となった。営業利益は前年同期比48%減の1億8,100万ユーロ、純利益も同じく同48%減の1億3,300万ユーロとなった。税引き前純利益は前年同期比47%減の1億9,300万ユーロだった。
同期の携帯電話販売台数は2,230万台で、前年同期から2%マイナスとなる。端末平均販売単価(ASP)は121ユーロで、前年同期の134ユーロ、前期(2007年第4四半期)の123ユーロから減少となる。
Sony Ericssonは今期の市場シェアを8%と予想している。これは、前期から1ポイント減となり、シェア順位は5位に下がる。同社はシェア3位入りを目標にしながら、韓国LG電子と4位の争奪戦を繰り広げているが、今期は4位をLGに譲ったかたちとなる。
今期の業績についてSony Ericssonでは、同社が強い成長市場におけるミッドレンジおよびハイエンド端末の売り上げが減速したと説明している。同社は以前に敷いた成長戦略の下で、途上国市場向けの拡大、製品ポートフォリオの拡充を図っており、今後もこれに向けての投資を進めていくという。
同社は第1四半期、新サブブランド「XPERIA」、Walkmanの上位機種「W980」などを発表し、端末のラインナップを広げた。この結果が反映されるのは今年後半としている。
今年に入り、携帯電話業界全体の成長減速が指摘されており、Sony Ericssonも2008年の携帯電話出荷台数は前年比10%増の110億台と予想している(2007年度は約12%増だった)。Nokiaも先日、同じような予想を発表している。