LG電子は3種の入力方式を採用した「タッチダイヤルフォン」こと「LG-SH650(SK Telecom用)/LG-KH6500(KTF用)」(韓国以外の国では「LG-KF700」)を、世界同時に販売した。欧州を皮切りに5月までにアジア、中南米、CIS、中東、アフリカなど50カ国で販売する予定だ。
3種の入力方式とは、お馴染みのキーパッドとタッチスクリーンのほかに、クイックダイヤルの3つだ。クイックダイヤルは本体背面についており、これを回すことでメニュー選択ができる。メニューはユーザーがよく利用する、6つのメニューを登録できる。
3つの入力方式を交互に利用しながら、携帯電話を操作することももちろん可能だ。例えばメッセージを入力する際、クイックダイヤルでメッセージメニューを呼び出し、キーパッドで文字を入力しつつ、アイコンなどを挿入する場合は、数多くの候補の中からタッチスクリーンに触れることですぐに目当てのアイコンを選択できる。
タッチダイヤルフォンは、韓国市場では60万ウォン台(約6万2,000円/1円=0.1034ウォン)で販売される。本体背面(右)にはクイックダイヤルがついている |
タッチダイヤルフォンはHSDPAに対応している。画面は3インチで、地上波DMB(日本でいうワンセグ)の受信が可能だ。カメラは300万画素。オートフォーカス機能付きで、16:9のワイド撮影などができるようになっている。
LG電子では「数年内に、市場の半分以上をタッチ方式の携帯電話が占めるだろう」と予測している。それほどタッチスクリーン携帯は、最近になって続々と発表されている。しかしタッチダイヤルフォンでは、これ以外の入力方法も提案することで、まだタッチスクリーンに慣れない人や多様な入力方法を望む人のニーズに応える姿勢を見せている。
MotorolaもHSDPAフォン
Motorolaは、同社としては韓国市場初めてとなるHSDPA対応の携帯電話「Z8m(SK Telecom用)」を発表した。
Motorolaとしては韓国市場初となる、HSDPA携帯のZ8m |
「Z8m」の最大の特徴は、本体が曲がる「Kick-Slider」方式にある。本体をスライドアップすると、同時に背面部分が自動的にカクっと曲がって本体が「くの字」になるのだ。これまでのスライド端末といえば、大抵一直線に延びる形だったので、口元から端末が遠ざかって、相手に声が聞こえているのか不安になることがあった。しかしZ8mは、自ら顔の曲線に合う形に曲がるので安心感があるとともに、見た目も大変ユニークだ。
HSDPAは下り7.2Mbpsに対応し、200万画素カメラを搭載しているほか、Bluetooth 1.2、外部メモリとしてMicro SD、Microsoft Officeなどを表示できるファイルビューア、GPSを利用したナビゲーション機能に対応している。
MotorolaはZ8mを皮切りに、韓国市場にHSDPA対応携帯を積極的に発表していく意思を表明している。最近、世界市場でのシェアの落ち込みが目立つMotorolaだが、韓国でもRAZR以降大ヒットとなる端末をなかなか出せずにいる。韓国ではHSDPA携帯がなかったのもMotorolaの弱みではあったが、今回Z8mを出すことでやっと他メーカーと同じ土俵で戦う体制が整い、今後の盛り返しが期待できる。