ポルシェAG(ドイツ)は、大型SUV「カイエン(Cayenne)」のトップモデルとなる「カイエン ターボS」を世界で初めて北京モーターショーで公開すると発表した。カイエンターボSは、2009年モデルとして2008年8月よりヨーロッパから順次デリバリーが開始される予定。

カイエン ターボS

「カイエン」は、マーケットからの要望に応えて開発されたモデルで、特に東ヨーロッパとアジアの新興市場において大きな需要が存在する。新しい「カイエン ターボS」は、カイエンシリーズの中でもっともパワフルなモデルとなる。ツインターボで過給される4.8L(リッター)V型8気筒エンジンは最高出力550ps(404kW)、最大トルク750 Nm/2,250~4,500rpmを発生する。従来もっとも高出力だった「カイエン ターボ」より、最高出力で50ps上まわることになる。その結果、0-100km/hは4.8秒、最高速は280km/hに達するという。

カイエン ターボSの駆動方式はトランスファーギアボックスとトラクションコントロールを備えたフルタイム4WD。基本トルク配分は前38%、リア62%。トランスミッションは6速「ティプトロニックS」となる。タイヤは295/35R-21。車両重量は2,355 kg(DIN)。燃費は6.71km/Lで、排ガス規制EURO4に対応する。

カイエン ターボSにはセルフレベリング機能とライドハイトコントロール、ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)、ポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロールシステム(PDCC)などの最新技術が搭載される。また、ブレーキにはセラミックコンポジット・ブレーキ(PCCB)がオプションとして用意される。これは元来スポーツカー向けに開発されたもので、カイエンへの搭載は初めて。セラミックディスクの直径は、フロントが410mm、リアは370mm。これらにフロントは6ピストンキャリパー、リアは4ピストンキャリパーが組み合わせられる。このPCCBは他のカイエンにも装着可能だが、20インチ以上のホイールが必要になる。

外観では、21インチのホイールと4本出しアルミテールパイプなどが特長で、エアインテークグリルとホイールアーチはボディ同色となる。インテリアではフロントのスポーツシート、モデル名を配したアルミニウム製ドアパネル、デュアルカラーのレザーインテリア、本革巻きステアリングホイールなどを装備する。

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