Booksベストセラー週間総合ランキング4月11日~4月17日では、『別冊図書館戦争(1)』(有川 浩)、『米寿司(まいずつかさ)寫眞集 In「銀幕版スシ王子! ~ニューヨークへ行く~」』、『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎)の3タイトルが新登場でトップテン入りした。
4月11日~4月17日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)
順位 | 書籍名(出版社) | 著者 |
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1位 | B型 自分の説明書(文芸社) | Jamais Jamais |
2位 | 別冊図書館戦争(1)(アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売) | 有川 浩 |
3位 | ダーリンは外国人 with BABY(メディアファクトリー) | 小栗左多里/トニー・ラズロ |
4位 | 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) | 水野敬也 |
5位 | ヘタリア Axis Powers(幻冬舎コミックス発行/幻冬舎発売) | 日丸屋秀和 |
6位 | 米寿司(まいずつかさ)寫眞集 In「銀幕版スシ王子! ~ニューヨークへ行く~」(角川ザテレビジョン発行/角川グループパブリッシング発売) | |
7位 | ホームレス中学生(ワニブックス) | 田村裕 |
8位 | ゴールデンスランバー(新潮社) | 伊坂幸太郎 |
9位 | 犬と私の10の約束(文藝春秋) | 川口晴 |
10位 | 流星の絆(講談社) | 東野圭吾 |
『別冊図書館戦争(1)』(有川 浩)は、近未来の図書館がメディア統制と言論弾圧に武力をもって戦うという小説シリーズ『図書館戦争』のスピンアウト小説。本の帯に「恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください」と書かれている通り、内容は歯が浮くほど激甘である。とはいえ実在する「図書館の自由に関する宣言」に即して表現の自由の問題について考えさせる本編とも合致したストーリーで、テーマ性を失わないつくりになっている。
『米寿司寫眞集 In「銀幕版スシ王子!~ニューヨークへ行く~」』は、19日に公開された映画「銀幕版 スシ王子!」の公式写真集。主演の堂本光一さんをはじめとした出演者の姿や撮影現場の風景を収めている。
『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎)は、突如として首相暗殺の犯人に仕立て上げられた一市民の逃亡を描くもの。普段報道を通して知っている"事実"が実は危ういことを教えてくれる。練りこまれた伏線がパズルのピースをはめ込むように見事に回収されていく1級のミステリーだ。
今週の注目
「モンスター新聞」が日本を滅ぼす(PHP研究所/高山正之/1,200円(税別)
日本では時折、メディアの信頼度調査なるものが行われる。その結果は大抵、新聞の信頼度はかなり高く、テレビは新聞よりは落ちるがそこそこ信頼されているというもので、多くの人が従来型の大手マスコミを信頼に足るものとしてとらえていることを示している。 しかしながら近年、ネットで新聞各紙の記事を見比べられるようになったことやブログなどによる個人の情報発信が容易になったことにより、ある人々は「必ずしも大手マスコミは真実を伝えているとは限らないのではないか」と考えるようになってきた。本著は、そんな疑問を抱く人に対して最近の報道を例に、捏造や事実歪曲やあからさまな嘘がどのようにマスコミを通じて人々に伝えられていったかを具体的に示す。
全体を通して見えてくるのは、なんであれ国内での出来事は小さな出来事でもセンセーショナルな事件として報じ、そして誰かに責任をなすり付けて吊るし上げようとする一部マスコミの報道姿勢だ。その目的のためなら意図的に事実を隠すこともいとわない。こうして無意味に国民の不安感をあおる一方、真に脅威となるかもしれない国外の出来事についてはほとんど無視する。こうしたマスコミが大衆のみならず政府・政治家をも動かしているのが日本の現状だと著者は指摘している。