米Advanced Micro Deveices(AMD)は4月17日(現地時間)、同社2008年第1四半期(1-3月期)決算を発表した。売上は15億500万ドルで、前年同期比22%アップだったが、GAAPベースで3億5800万ドルの純損失を記録した。前年同期の6億1100万ドルの損失と比較すれば減少しているものの、依然赤字の状態が続いている。前年度に重荷となっていたATIの買収関連費用負担は軽減されたが、景気停滞から来る製品需要の伸び悩みもあり、業績を大きく改善するには至らなかった。
「年間を通して第1四半期は売上が低迷する時期だが、今回はコンシューマ市場での厳しい経済情勢と前世代の製品売上が予想よりも低かったこともあり、状況がより悪化した。結果として、すべてのセグメントにおいて売上が予想を下回ることになった」と米AMD CFOのRobert Rivet氏はコメントしている。
2007年第3-4四半期は同社にとって初となるネイティブ・クァッドコア製品群がリリースされたこともあり、AMDにとって飛躍の時期となることが期待されていた。だが設計上の問題や製造上のトラブルなどもあり、当初の見込みを達成することは叶わなかった。2008年第1四半期にはその改訂版にあたるPhenom X4/X3の新シリーズや、チップセットの780 Seriesなどが順次リリースされており、今後の巻き返しが期待される。Rivet氏は「厳しい情勢のなか、クァッドコアOpteronやチップセット/GPU新製品は市場に受け入れられている。新製品や新しいプラットフォーム、そして積極的なリストラ策により、2008年後半には営業黒字を達成したい」とつけ加えた。
第1四半期のグロスマージンは42%で、前年同期の28%から大幅に改善したものの、直前の2007年第4四半期の44%からは減少している。その理由として同社は、マイクロプロセッサ製品の出荷数減を挙げる。またAMDは同社従業員の10%、約1700人ほどを削減する計画を打ち出している。これは2008年9月までに完了する見込みで、リストラ関連コストは次の第2四半期決算に計上されることになる。