Google Earth 4.3 ベータ版が公開された。建物の3D表示レイヤや地域レンダリングのパフォーマンスが向上すると同時に、3D表示が可能な都市の拡充が図られている。これによって、今までのGoogle Earthと比べて操作感がスムーズになり、さらに快適なソフトウェアになった印象を受ける。

「Google Earth 4.3 ベータ版」の起動画面

ナビゲーションが変化

新規のナビゲーションコントロールの機能も拡充され、地上を表示させながら自由自在に方向を変えて移動できる。これにより、3D建物を表示させた状態で地表すれすれの高度を操作すると、低空飛行の飛行機のような臨場感も味わえる。北を表す「N」と中央に目のアイコンがある円形のコントローラーは位置ではなく視点を変える時に使う。Nをクリックすると北方角の視点へと自働修正される。Nの周囲の外円は、表示されているグラウンドの東西南北を変える場合に使い、目の周辺の内円は、ユーザーの視点を変える場合に使う。内円の上下部をマウスでプレスすると視点が垂直に、左右部をプレスすると左右に視点が変化する。

手のひらの形をした円形のコントローラーは、ユーザーの視点を固定したまま、ユーザーが移動できるツール。例えば、水平方向の視点まま飛行機のコックピットのように、縦横無尽に移動できる。マウスドラッグが長ければ長いほど、高速に移動することが可能となる。

手のひらの形をしたツールを使えば

低空飛行で空を飛ぶ臨場感

細長のズームスライダーは、宇宙から地上への急降下を可能とするツール。つまみを[+]に近づければ近づけるほど、急速な「降下」を、逆に[-]に近づけると急速な上昇が可能となる。新機能として、ズームにより自動的に傾斜する機能も搭載されており、上空からこのスライダーの操作ひとつで地上へのランディングが可能。レンダリングの向上もあり、この「急降下」と「急上昇」に耐えうる精細な画像表示も心地よい。

高高度からナビゲーションを使って、急降下してくと

3D表示の場合、建物が現れてくる

自動傾斜により徐々に視野の角度が変わってきて、

水平表示の建物の中へとランディングする

マウスの右クリックで地上のポイントを選択すると視野が固定される。そのまま上/下のマウスドラッグで上昇や下降を行えるので、上空で発見したポイントを見失うことなく拡大するといった使い方が可能となる

上空でターゲットを右クリックで固定して

そのまま、マウスを下方向にドラッグするとターゲットを違えることもない

また、[表示]メニューの[太陽]を選択するとあらゆる場所の「日の出」と「日の入り」を時間スライダーで表示する「サンライト機能」が搭載。これを左右に移動させることで、時間の経過が表現され、朝方 / 夕暮れ / 夜明けと画面の明度変わる。「夕暮れのパリ」、「真夜中のエジプト」といった具合にユーザーが設定した時間で世界を駆け巡ることも可能となった。

[表示]メニューの[太陽]を選択すると

スライダーが表示される。画面は午後5:52分の東京ドーム

その他、レンダリングの大幅な向上でストリート ビュー レイヤを実現。Google Mapsに備わるストリートビューがGoogle Earth上で表示される。レイヤのストリートビューにチェックを入れるとポイントが表示される。これをクリックして表示されるウィンドウにはストリートの概要が示されるので、この中の「Show full screen」をクリックすると自動的に半円系のストリートビューの画面へと誘われる。ストリートビューではストリートから見渡した周囲360度の景色を静止画で眺めることができる。

レイヤのストリートビューにチェックを入れるとポイントが表示

クリックして表示されるウィンドウにはストリートの概要が表示

「Show full screen」をクリックするとストリートビューの画面へ

(弥太郎)