ドイツのBMW モトラッド(Motorrad/二輪部門)は、スーパーバイク世界選手権に出場するためのマシン「S1000RR」を公開した。横置き並列4気筒エンジンを搭載するが、詳細は未公開。
「S1000RR」は、BMWモトラッドのジェネラルディレクター(General Director)、Hendrik von Kuenheim氏が記者会見で明らかにしたもの。
S1000RRのエンジンはスタンダードな横置き並列4気筒を搭載し、後輪はチェーンで駆動する。このマシンにBMWの特長である「デュオレバー(Duo-Lever)」は搭載されず、一般的なテレスコピックサスペンションが使われる。ただ、シリンダーヘッドにはBMW独自の機構が盛り込まれる模様。また、スーパーバイクレースは市販車を改造した車両でレースを行なうため、BMWは2009年末までにこのR1000RRを1,000台製作する予定だという。
Hendrick von Kuenheim氏はスピーチの中で、今後重視するセグメントとして、エンデューロ(オフロード)とスーパースポーツを挙げている。オフロードについては昨年買収した「ハスクバーナ(Husqvarna)」で展開し、今シーズン、すでに始まっているエンデューロやモトクロス、スーパーモト(モタード)等のレースで期待以上の結果を見せている。
また、スーパースポーツのセグメント参入のため、スーパーバイク世界選手権への参戦を宣言した。「スーパースポーツのジャンルにおいては、日本車が20年も前からスタートしており、経験も積んでいる。しかし私達はコンペティターとして最初から彼らと同等でありたいと考えている。参戦初年度は10位以内に位置してトップチームとの差を縮め、翌年には表彰台に上がれるように。そして中期的な目標は、明確に世界チャンピオンである」 と語った。