三菱自動車は、20日から北京の新国際展覧センターで開催される北京国際自動車ショーに、アジア初公開となるスポーツハッチバックのコンセプトカー「Prototype-S」や、スポーツクーペのディーゼルエンジン搭載コンセプトカー「MITSUBISHI Concept-RA(Road Alive)」、ハイパフォーマンス4WDセダン「ランサーエボリューションX」など13台を出展する。

コンセプトモデル MITSUBISHI Concept-RA

コンセプトモデル Prototype-Sフロント

コンセプトモデル Prototype-Sリア

同社は、2月29日に発表した中期経営計画「ステップアップ2010」において、自動車の需要が急速に成長している中国市場を重点市場のひとつとして位置づけており、2010年までの3年間で現地生産車を含め、新型車を6車種投入する予定としている。ランサーエボリューションXが、その第1弾として投入される。

ランサーエボリューションXは、国内では既に2007年10月より発売されている2L MIVECターボエンジンを搭載したハイパフォーマンスカー。横滑り防止装置などを統合した車両運動統合制御システム「S-AWC」や、2ペダルMTを実現するトランスミッション「Twin Clutch SST」などを搭載する。

Prototype-Sは1月に開催されたジュネーブモーターショーに出品されたもので、アジアでは初公開となる。ランサーをベースにした、欧州でのニーズが高い5ドアスポーツハッチバックモデル。フロントはランサーエボリューションXに似ているが、搭載されているエンジンは、北米国際自動車ショーで発表された「ランサーラリーアート」と同じ2L MIVEC 4気筒ターボエンジンで最高出力は240PS(177kW)、最大トルクは343Nm(35kgm)。トランスミッションにはTwin Clutch SST、走行状況に応じて前後輪へのトルク配分を自動制御するACD(Active Center Differential)を搭載する。

MITSUBISHI Concept-RAは、1月に開催されたデトロイトモーターショーに出品されている。ランサーエボリューションXにも搭載されているS-AWCやTwin Clutch SSTに高効率の新開発2.2Lクリーンディーゼルエンジンを搭載したコンセプトモデルで、最高出力204ps(150kW)、最大トルク420Nm(42.8kg)を発揮し、米国の排出ガス規制「Tier2 Bin5」への対応も視野に入れているという。

そのほかの参考出品車は、i MiEV(アイ ミーブ)、パジェロエボリューション、アウトランダー EX セントラルヨーロッパラリーサポートカーのほか、日本生産車のパジェロやアウトランダーEX、グランディス、中国生産車のランサー X-スピード、ギャランなど。