5月1日にいよいよ封切りとなる『相棒 -劇場版- 絶対絶命! 42.195km』のプレミアイベントが14日、都内で盛大に行われた。会場には水谷豊、寺脇康文を始めとしたキャスト勢が集結、10,000通を超す応募の中から幸運にも選ばれた1,000人のファンがイベントを堪能した。
イベント開始時刻、響き渡る「暇か?」の声と共に、山西惇(組織犯罪対策5課長・角田六郎役)、六角精児(鑑識科・米沢守役)、川原和久(捜査1課・伊丹憲一役)、山中崇史(同・芹沢慶二役)が登壇。2時間ドラマ枠時代から出演している六角は、「土曜ワイドの頃は監察医役で、台詞も一言しかなかったんですが、まさか映画になってこんなところで喋ることになるとは……」と感慨深げ。1課の2人も、「劇場版でキャストが代えられちゃうじゃないかと冷や冷やしてましたよ」と、ファンからしてみると"杞憂"でしかないコメントで会場を沸かせた。
すると突如、パトカーのサイレンが。会場脇に覆面パトカーが乗り付け、中から水谷豊(特命係・杉下右京役)と寺脇康文(同・亀山薫役)が登場。割れんばかりの声援の中、次々と到着するパトカーから高樹沙耶(宮部たまき)、鈴木砂羽(亀山美和子)、岸部一徳(官房室長・小野田公顕)、そして劇場版のオリジナルキャストである柏原崇(フリーター・塩谷和範役)、本仮屋ユイカ(女子大生・守村やよい役)が姿を見せ、レッドカーペットを歩いた。
先に登壇していた4人とステージで合流、トークタイムへ。
水谷は「映画に出るのは25年ぶりなんですが、その25年ぶりの映画が『相棒』で本当に良かったと思います」と静かに、しかし力強く語る一方で、寺脇は「薫ちゃんでーす!」と役柄そのままのキャラクターでファンサービス。テレビ版を凌駕する激しいアクションシーンもあるというが、「その日の朝、監督に川に連れて行かれて『寺脇さん、これ、川、大丈夫だよね?』って言われて川に入ることになりまして(笑)。凄く寒かったですねー。ずっと立ち泳ぎしたりしてましたから」と過酷な撮影エピソードも披露した。
映画化の話はかなり前から出ていたらしく、「水谷さんともドラマの2回目くらいから『これ、映画でできるよね』って話をしていた」(和泉監督)。普通の2時間ドラマとは一線を画し、映画的な見せ方にこだわっていたという『相棒 -警視庁・ふたりだけの特命係』は『相棒』として連続ドラマとなり、そして8年目の今年、遂に映画化まで漕ぎ着けた。
劇中で亀山薫(寺脇)の良きパートナー・美和子を演じる鈴木は「8年間、本当に紆余曲折、いろいろありました。ドラマの中では晴れて結婚もできたのでほっとしてます」。杉下右京(水谷)の元妻・たまき役の高樹は「いつもお客のいない店の女将、たまきです(笑)。『相棒』ではずっとお着物しか着ていなかったんですが、今回初めて別のものを着ました」と言うが、その別のものとはランニングウェアだ。美和子とたまきが揃って出場する「東京ビッグシティマラソン」が今作の舞台の一つとなる。
水谷は「いい映画は、一度見て、もう一度見たくなる映画だと思っているのですが、この『相棒』はまさにそんな映画。DVDになるのを待たないでください。何度でも劇場に足を運んでいただければと思います」
『相棒』フォトコレクション
撮影:石井健