エプソンダイレクトの「Endeavor NJ2100」

Endeavor NJ2100はエプソンダイレクトのコストパフォーマンスに優れた15.4型ワイド液晶ノートPCだ。CPU、グラフィック、メモリの性能が従来モデルEndeavor NJ2050よりアップしており、手軽にしっかり使えるノートPCがほしいという要望に応えてくれる。

エプソンダイレクトは、手頃な価格で充実したスペックを持ったPCを出しているメーカー。このEndeavor NJ21000もそのひとつだ。外観に色気はないが、その分どんなインテリア、シチュエーションにも合うルックスとなっている。

資産を生かせるPCカードスロット

Type-II対応のPCカードスロットを標準搭載しているので、無線LANカードやPCカードタイプのPHSなど、手持ちの周辺機器を有効に使える。 最近のマシンではExpressCardが人気だが、Type-IIもまだまだ現役。これまでの資産を生かせるというのは非常にうれしいポイントだ。

解像度が選べる液晶

液晶モニタは購入時にWXGA(1280×800)とWXGA+(1440×900)の2つの画像解像度から選択できる。 WXGA+はWXGAの約1.3倍の表示領域があるため、情報量が多い表計算ソフトやデータベースソフトを扱う際に便利だ。本記事では後者のタイプを試用した。

BTOで自分だけのマシンを選びたい

非常にオーソドックスなスペック構成となっている。ただし、BTOによりスペックは変更できるので、自分に最適な構成を選ぶことが可能だ。今回試用したマシン詳細構成は記事の最下段に表にしてあるので参考にしてほしい。

まずは3DMarkを試してみた。まず3DMark06の起動で待たされる。やっと動き出すが、動画というよりスライドショー(1~2秒間隔の静止画切り替え)ベルだ。しかしコストパフォーマンス重視のノートPCなのでこれは仕方ない。ベンチマークの結果は、総合スコアが150で、CPUスコアが1804となった。

次に、内蔵バッテリーのスタミナを調べるためにFFBenchを使用。内蔵バッテリーを満充電してACアダプタをはずした。省電力機能はオフにして、モニタの輝度を最大。FFBenchの設定は、デモンストレーションを解像度ローモードで、ループするようにし、持続時間を計測した。73分でバッテリーがほぼ空になり、サスペンドモードになって画面が消えた。

使って気付いた点

まずはやや残念な点。WXGA+(1440×900)液晶モニタではWXGA(1280×800)の解像度にできない。「カスタマイズで広い方のWXGA+を選んだのだから、その下のサイズであるWXGAも使えるだろう」と思うのも無理は無いがそれはできないのだ。

背面端子群。左から「USB2.0」「LAN」。そしてゴム栓を抜いても使えない「モデム」

背面にモデム端子がありゴム栓がはめてある。確かにこの頃はモデムを使うことがあまりなくなった。だから埃よけになるし端子の保護にもなる。ちょっとしたことだがいい配慮だ。と筆者も勘違いしてしまったが、仕様を調べたら本機はモデムを搭載していなかった。カスタマイズでモデムを追加することもできない。だったらはじめからモデム端子を付けないでほしかった。

スピーカは前面下部の左右にある。音は良いのに場所が残念

また、スピーカの位置も気になった。前面下部の左右にあり、この位置だと机と自分の身体に反射してから聞こえる。だが、キーボードを使っているときは両腕がスピーカーにかぶさってしまう。左右の分離がしっかりして良い音が出ているのにもったいない。

次にやや使いにくい点。「Ctrl」キーと「Fn」キーの位置が普通と逆になっている。隣り同士で逆なので余計に間違えやすい。Windowsでは「Ctrl」キーを多用するので、慣れるまでは苦労するし、慣れたら今度は他のPCを使うときに混乱するだろう。

キーボード左下の「Ctrl」キーと「Fn」キー。普通のキーボードとは位置が入れ替わっている

最後に良い点。「Fn」キー+「F4」キーで「インフォメーションメニュー」が一発起動する。本機の取扱説明書を読みたいときなど各種調べものがあるときに便利だ。

左から「スリープ」「Internet Explorer 7」「Windowsメール」「インフォメーションメニュー」を起動するためのファンクションキー

「インフォメーションメニュー」のメイン画面。困ったらまずここ。ここから各種ヘルプを参照できる

「Fn」キー+「F9」キーでタッチパッドをオン/オフできる。マウスを繋いでいるときにはオフにしておけばタッチパッドの上に物を置いても大丈夫だ。

スリープしなくても「Fn」キー+「F7」キーで液晶のバックライトを切ることができる。「Fn」キー+「F5」キーの「輝度減」では完全に暗くすることはできないので、節電に有効だ。

タッチパッドは画面にあわせて16:9になっている。右端を上下にこすると、ポインタがスクロールバーの上に無くても、ウインドウ内を上下スクロール、下端を左右にこすると、左右スクロールできる。ただし対応しているアプリケーションに限られる。

天板のエッジを写真のように加工してあるのは厚く見せないための工夫であるが、いぶし銀色で高級感も醸し出している。

バーチャルスクロール機能を使えるタッチパッド

光の反射具合によってはぎらりと光る刃のようにも見える天板のエッジ

ベンチマーク

3DMark06(800×600ドット) CPU Score 1804
3DMark 150
フルパワーモードにてFFBenchをローモードでループさせたバッテリ持続時間(9セルバッテリ使用) 約1時間13分

スペック(テスト機)

CPU Core 2 Duo T8100
チップセット SiSM672+SiS968
メモリ 1GB(最大3GB)
グラフィックスチップ チップセット内蔵
ディスプレイ 15.4インチ TFT カラー液晶ディスプレイ(1440×900ドット)
HDD 80GB HDD (SATA)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
有線LAN 内蔵(10BASE-T/100BASE-TX/1000Base-T)
無線LAN 内蔵(IEEEE802.11b/g)
Bluetooth なし
モデム なし
Webカメラ なし
その他の主な機能 TPMセキュリティチップ
メディアカードスロット 内蔵(SD/MS/MMC対応)
拡張カードスロット Type-II(CardBus対応)
インタフェース 外部ディスプレイ(D-Sub15ピン)、USB2.0×4、ヘッドホン出力、マイク入力、IEEE1394(4ピン)
本体サイズ 365(W)×264(D)×41(H)mm
本体重量 約2.6kg(標準バッテリ装着時)
バッテリ駆動時間(公称) 約1時間(標準バッテリ)
OS Windows Vista Business
価格 12万2,640円から(エプソンダイレクト価格)